ご家族の方が亡くなられ、株式を相続された方もいらっしゃるでしょう。
株式の相続は、預金などのように単純な手続きとは異なり、様々な点に注意が必要です。
「相続した株式をどうすればいいのか?」
「分割方法にはどのようなものがあるのか?」
「評価方法や税金は?」
このような疑問をお持ちの方に向けて、本記事では、株式の相続手続きの流れから、分割方法、評価方法、税金など、相続で株式を相続する際に知っておきたいことを分かりやすく解説します。
- 株式の分割方法とは
- 株式の評価方法とは
- 相続した株式を売却する方法
遺産相続で株を相続する流れについてご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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株式を相続するときの流れ

株式の相続は、預金などのように単純な手続きとは異なり、様々な手続きが必要になります。
疑問をお持ちの方に向けて、株式を相続する際の流れを解説します。
遺言書の有無、相続財産の調査、相続人の調査を行う
株式を相続する際の最初のステップは、遺言書の有無を確認し、相続財産と相続人を調査することです。
まず、遺言書があればその内容に従い、ない場合は戸籍謄本を取得して相続人を確定させます。
次に、相続する株式が上場株式か非上場株式かを確認し、それぞれに適した手続きを行います。
上場株式の場合、証券会社に連絡し、必要書類を整えて名義変更手続きを進めます。
準確定申告を行う
株式を相続した際、準確定申告を行うことが必要です。
これは、相続人が被相続人の死亡後に行う申告で、相続税の申告期限(通常、死亡から10ヶ月以内)に間に合わなかった場合に行います。
準確定申告では、被相続人の所得税や住民税の支払いを確定させるため、株式の売却益や配当金などを含めた収入の申告を行います。
これにより、相続後の税務処理が適切に完了します。
遺産分割協議を行う
株式を相続する際、遺産分割協議を行うことが重要です。
相続人全員で協議し、株式をどのように分けるかを決定します。
協議の結果、株式の分割方法が決まったら、遺産分割協議書を作成し、相続人全員が署名・捺印します。
この協議書は、株式の名義変更や相続税申告に必要な書類となるため、慎重に進めることが求められます。
株式の名義を変更する
株式を相続する際には、名義変更の手続きを行う必要があります。
これには、相続人が相続した株式の名義を証券会社に登録することが含まれます。
まず、相続証明書や遺産分割協議書などの必要書類を整え、証券会社に提出します。
名義変更が完了すると、相続人名義で株式が管理されるようになります。
手続きには時間がかかることもあるため、早めに準備を進めることが大切です。
相続手続き、相続税の申告・納税
株式を相続する際、相続手続きの一環として、相続税の申告と納税が必要です。
相続税の申告は、被相続人の死亡から10ヶ月以内に行う必要があります。
相続税の計算には、相続財産の評価が含まれ、株式もその対象となります。
相続人は、遺産分割協議書や相続税申告書を作成し、税務署に提出します。
申告後、納税が必要な場合は期限内に納付することが求められます。
株の相続手続きは、遺産の中でも特に複雑で重要な手続きです。 相続人が株式を適切に受け継ぐためには、証券会社とのやり取りや名義変更手続き、相続税の申告など、多くのステップを踏む必要があります。 株の相続手続きについて気になる方も多いの[…]
株式の分割方法とは

株式分割の方法は複数あります。
以下で実際に見ていきましょう。
現物分割
株式の分割方法の一つに「現物分割」があります。
これは、相続人が相続した株式を実際に分ける方法です。
例えば、複数の相続人がいる場合、株式をそのまま分割して各相続人に配分することができます。
この方法は、株式の価値が明確であり、相続人が株式を保有し続ける意向がある場合に適しています。
しかし、株式の数や価値に偏りがあると、調整が難しくなることもあります。
代償分割
代償分割は、株式を相続人に分配する際に用いられる方法で、株式を実際に分けるのではなく、他の資産でその価値を補う方法です。
例えば、相続人が株式を受け取らず、代わりに現金や不動産などで相続分を調整します。
この方法は、株式を分けることが難しい場合や、特定の相続人が株式を希望する場合に適しています。
換価分割
換価分割は、相続した株式を現金化して、その金額を相続人に分配する方法です。
この方法は、株式を直接分けることが難しい場合や、株式を持ちたくない相続人がいる場合に利用されます。
換価分割を行うことで、株式の価値を現金で均等に分けることができ、相続人間で公平な分配が可能になります。
しかし、株式の売却に伴う税金や手続きが発生することがあります。
代償分割は、遺産相続における複雑な問題を解決するための一つの方法です。 特に、不動産など分割が困難な財産が関わる場合、この手法は相続人間の公平な遺産分配を実現するための鍵となります。 しかし、代償分割を適切に行うためには、そのメカニ[…]
株式の評価方法とは

株式の評価方法とは、一言で言うと、ある会社の株式がどれくらいの価値を持っているのかを数値で表す方法です。
以下では、株式の評価方法について解説します。
上場株式の場合
上場株式の評価方法は、相続税を計算する際に重要なポイントです。
具体的には、被相続人の死亡日における株式の価値を適切に算出するため、次の4つの価格のうち最も低い価格を採用します。
- 死亡日の終値
- 死亡月の毎日の終値の平均額
- 死亡前月の毎日の終値の平均額
- 死亡前々月の毎日の終値の平均額
この方法により、株価変動の影響を抑え、公平性が確保されます。
適正な評価には正確な資料と計算が求められるため、専門家の助言を受けることが推奨されます。
非上場株式の場合
非上場株式の評価は、上場株式と異なり市場価格が存在しないため、特定の方法で評価額を算出します。
主な評価方法として、「原則的評価方式」と「特例的評価方式(配当還元方式)」の2つがあります。
原則的評価方式では、会社の規模に応じて「類似業種比準方式」や「純資産価額方式」を適用します。
具体的には、会社を大会社・中会社・小会社に分類し、大会社には類似業種比準方式、小会社には純資産価額方式を用います。
中会社の場合は、これらの方式を併用することが可能です。
一方、特例的評価方式(配当還元方式)は、主に少数株主が対象で、配当金額を基に評価額を算出します。
この方式は、会社の利益配分に着目して評価を行います。
非上場株式の評価は複雑であり、会社の規模や株主の状況によって適用される評価方法が異なります。
そのため、正確な評価を行うためには、税理士などの専門家に相談することが推奨されます。
「相続株式評価額」とは、相続税の計算において重要な要素であり、相続される株式の価値を示すものです。 相続が発生した時点での株式の価値を正確に評価することが求められます。 相続株式評価額は、相続税の額を決定する上での基礎となります。 […]
口座のある証券会社がわかる場合、わからない場合の対応方法

株式の相続手続きを進める際、被相続人が利用していた証券会社が判明しているかどうかで対応方法が大きく異なります。
証券会社が特定できる場合はスムーズに手続きが進む一方、不明な場合には手がかりを探し出すための調査が必要です。
それぞれのケースに応じた適切な対応を理解しておくことが、相続手続きを円滑に進めるための鍵となります。
株式の種類は上場か、非上場のものかを確認すべき
証券会社が分かる場合と分からない場合で、株式の確認・対応方法は異なります。
また、株式が上場か非上場かを確認することも重要です。
証券会社が分かる場合、直接その証券会社に連絡し、手続きを進めます。必要書類(被相続人の戸籍謄本、相続人の身分証明書など)を揃え、株式の詳細や相続手続き方法を確認します。
特に上場株式の場合は、証券会社で保管状況や評価額を把握しやすいです。
証券会社が分からない場合は、被相続人の郵便物や銀行取引明細を調べることで手がかりを探します。
さらに「証券保管振替機構(ほふり)」を通じて調査を依頼する方法もあります。
株式が非上場の場合は、会社に直接問い合わせる必要があります。
非上場株式は市場価格がないため、会社規模や財務状況を基に評価額が決まるため注意が必要です。
証券会社が判明しているかどうかで対処方法が異なる
証券会社が判明しているかどうかで、株式の対応方法は異なります。
証券会社が分かる場合は、その証券会社に直接連絡し、必要書類を揃えて手続きを進めます。
被相続人の戸籍謄本や相続人の身分証明書を提出し、保有株式の種類や数を確認します。
上場株式の場合、証券会社で市場価格や評価額を把握できるため、手続きが比較的スムーズに進みます。
証券会社が分からない場合は、まず郵便物や取引明細を調べ、証券会社の手がかりを探します。
それでも判明しない場合は、「証券保管振替機構(ほふり)」を通じて調査を依頼することが可能です。
この手続きには、死亡届や相続人関係を証明する書類が必要です。
いずれの場合も、上場株式と非上場株式では評価方法が異なるため、正確な情報を把握することが重要です。
必要に応じて専門家に相談し、適切な対応を進めましょう。
株式の遺産分割方法や注意点

ご家族の方が亡くなられ、株式を相続された方もいらっしゃるでしょう。
株式の相続は、預金などのように単純な手続きとは異なり、様々な点に注意が必要です。
株式の遺産分割方法
証券会社が判明しているかどうかで、株式の対応方法は異なります。
証券会社が分かる場合は、その証券会社に直接連絡し、必要書類を揃えて手続きを進めます。
被相続人の戸籍謄本や相続人の身分証明書を提出し、保有株式の種類や数を確認します。
上場株式の場合、証券会社で市場価格や評価額を把握できるため、手続きが比較的スムーズに進みます。
証券会社が分からない場合は、まず郵便物や取引明細を調べ、証券会社の手がかりを探します。
それでも判明しない場合は、「証券保管振替機構(ほふり)」を通じて調査を依頼することが可能です。
この手続きには、死亡届や相続人関係を証明する書類が必要です。
いずれの場合も、上場株式と非上場株式では評価方法が異なるため、正確な情報を把握することが重要です。
株式の遺産分割における注意点
株式の遺産分割においては、いくつかの注意点を理解しておくことが重要です。
まず、株式の種類が上場株式か非上場株式かを確認する必要があります。
上場株式の場合、相場価格を基にした評価が比較的容易ですが、非上場株式は市場価格がないため、会社の財務状況や規模に基づいて評価を行う必要があります。
これにより、評価額が相続人間で争いの種になることもあります。
また、株式を分割する方法によって公平性を確保する配慮が求められます。
現物分割や換価分割、代償分割のいずれを選択する場合も、事前に相続人全員が納得できる形で分割方法を決定することが重要です。
さらに、株式の分割後に発生する税金や手続きの負担についても考慮する必要があります。
株の相続手続きをせず放置したらどうなる?
株式の相続手続きをせずに放置すると、いくつかの問題が発生する可能性があります。
まず、相続人が株式を正式に取得しない限り、その株式の所有権は確定しません。
これにより、株主としての権利(例えば、配当金の受け取りや株主総会への参加)が行使できなくなります。
さらに、相続税の申告期限を過ぎると、ペナルティや延滞税が発生することがあります。
また、株式を放置したままにしておくと、相続人間でのトラブルが起こることもあります。
遺産分割が進まないことで、相続人が株式の権利を巡って争うことが考えられます。
そのため、株式を相続した場合は速やかに相続手続きを行い、名義変更や評価を行うことが重要です。
相続した株式を売却する方法

ご家族の方が亡くなられ、株式を相続された方もいらっしゃるでしょう。
相続した株式をどうすればいいのか、迷っている方も多いのではないでしょうか。
売却はタイミングに注意
相続した株式を売却する際は、売却タイミングに注意が必要です。
株式の売却には相続手続きが完了し、株式が名義変更されることが前提となります。
手続きが済んだ後、売却を検討する際に重要なのは、市場の状況や株価の動向です。
特に上場株式の場合、株価は日々変動するため、相場が高いときに売却することで、より有利な条件で取引ができます。
ただし、売却するタイミングを逃すと、相場の下落により損失を被ることも考えられます。
そのため、株式を売却するタイミングについては慎重に判断することが大切です。
また、売却による利益に対しては譲渡所得税がかかるため、税金面にも留意が必要です。
売却益に税金がかかる
相続した株式を売却する際、売却益には税金がかかることを理解しておくことが重要です。
売却時に得られた利益(売却額から取得費用や経費を差し引いた額)は、譲渡所得として課税されます。
譲渡所得にかかる税金は、基本的に所得税および住民税が課せられ、合計で約15%の税率が適用されます。
譲渡所得税は、株式の相続時の評価額を基に計算されるため、評価額が相続時の時価よりも高ければ、その差額が利益として課税対象となります。
また、売却後の税金については確定申告が必要となり、税金額の納付が求められます。
税金を軽減するために、相続時の評価額をしっかりと記録し、必要な手続きを適切に行うことが大切です。
売却益に関する税金について不安がある場合は、税理士に相談し、適切なアドバイスを受けることをお勧めします。
譲渡所得と取得費
相続した株式を売却する際、譲渡所得と取得費の理解は重要です。
株式を売却すると、その売却益は譲渡所得として課税対象となります。
譲渡所得は、売却額から取得費や譲渡費用を差し引いた金額で算出されます。
取得費は、相続時の株式の時価(評価額)が基準となり、この時価が相続時の「取得価格」となります。
たとえば、相続時に株式の時価が100万円で、その株式を150万円で売却した場合、50万円が譲渡所得となります。
この譲渡所得に対して、所得税と住民税が課税されます。
また、取得費が不明な場合、税法で定められた方法で推定することができますが、可能であれば相続時の評価額を正確に把握し、譲渡所得を正確に計算することが重要です。
譲渡所得に関する税金を適切に申告するため、税理士など専門家に相談することも推奨されます。
遺産相続で株を相続する流れについてまとめ

遺産相続で株を相続する流れについてお伝えしてきました。
遺産相続で株を相続する流れについてまとめると以下の通りです。
- 株式の分割方法は現物分割や代償分割、換価分割の3つがある
- 上場株式の評価方法は、相続税を計算する際に重要なポイントで、被相続人の死亡日における株式の価値を適切に算出するため、4つの価格のうち最も低い価格を採用する
- 相続した株式を売却する際は、売却タイミングに注意が必要で、株式の売却には相続手続きが完了し、株式が名義変更されることが前提
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


