不動産を相続放棄できるのか?相続放棄の期限や相続放棄ができなくなる主なケースについて解説

  • 2025年1月25日
  • 2025年2月26日
  • 不動産

相続が発生した場合、不動産を相続する権利が与えられますが、様々な事情により、その不動産を相続したくないと考える方もいらっしゃるでしょう。

「不動産を相続放棄できるのか?」「相続放棄には期限があるの?」「どんな場合に相続放棄できないの?」
このような疑問をお持ちの方に向けて、本記事では、不動産の相続放棄に関する重要なポイントをわかりやすく解説していきます。

  • 土地や不動産は相続放棄できるか?
  • 相続放棄の期限とは
  • 土地の相続放棄ができなくなる主なケース

不動産を相続放棄できるのかについてご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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相続放棄とは

相続放棄とは、相続人が被相続人の遺産の全てを引き継ぐ権利を放棄する手続きです。
この手続きによって、プラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も引き継ぐ義務を免れます。

相続放棄を行うには、被相続人の死亡を知った日から3か月以内に、家庭裁判所に申述をする必要があります。
相続放棄が認められる場合、その相続人は初めから相続人でなかったと見なされます。

ただし、相続放棄をしても特定の条件下で実際に財産を処分した場合など、放棄が無効になることもあるため、慎重な対応が求められます​。

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土地や不動産は相続放棄できるか?

相続放棄を行うと、相続人は遺産全体を放棄することになり、土地や不動産を含めたすべての財産に対する権利を失います。
個別の財産のみを選んで放棄することはできず、負債や借金も含めて一括して放棄する形になります。

相続放棄をすることで土地や不動産の管理責任も免れると考えがちですが、実際には次順位の相続人が相続しない場合や全員が放棄した場合、自治体などがその土地の処分を行うまで管理責任が続く可能性があります
そのため、土地や不動産の放棄を検討する際は、事前に専門家に相談し、具体的な状況に応じた適切な対応を取ることが重要です。

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相続放棄の期限とは

相続放棄を行う場合、その手続きには法律で定められた期限があります。

相続放棄の期限は、被相続人が亡くなったことを知った日から「3か月以内」です。
この期間を「熟慮期間」と呼び、相続するか放棄するかを検討するための猶予が与えられます。

この間に遺産内容の調査や債務の有無を確認し、判断を下す必要があります。

期限を過ぎると、原則として相続を承認したとみなされるため、放棄の選択ができなくなります。
ただし、特別な事情がある場合には、家庭裁判所に申し立てを行い、熟慮期間の延長が認められることもあります。

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相続放棄や限定承認の方法とは

相続が発生した場合、被相続人の財産を受け継ぐのが一般的ですが、中には、借金などの負債が財産を上回っている場合や、相続したくない事情がある場合もあるでしょう。
このような場合、相続を放棄したり、限定承認という手続きを行うことで、自分の責任範囲を限定することができます。

単純承認

相続には「単純承認」「相続放棄」「限定承認」の3つの方法があります。
この中で、単純承認は被相続人の財産も負債もすべて無条件に受け継ぐ方法です。

単純承認は特別な手続きを必要とせず、被相続人の財産を使用したり、売却したりする行動を取ると自動的に承認したとみなされます

一方、相続放棄はすべての財産と負債を受け継がない手続きで、家庭裁判所への申立が必要です。

相続放棄

相続放棄とは、被相続人の財産や負債を一切受け継がないことを選ぶ手続きです。
この手続きは、相続が発生したことを知った日から3か月以内に家庭裁判所へ申立を行う必要があります。

相続放棄を選択する場合、遺産だけでなく負債も引き継がないため、借金などのリスクを回避する手段として有効です。
申立には戸籍謄本や申述書などの書類が必要で、不備があると手続きが遅れる可能性があります。

また、相続放棄は撤回できないため、事前に専門家に相談し、慎重に判断することが重要です。
この選択肢を検討する際は、自身の状況や家族との調整も考慮する必要があります​。

限定承認

限定承認とは、相続人が被相続人の財産の範囲内で負債を引き継ぐ手続きです。

負債が遺産を超過する場合に備え、過剰な負担を回避するための選択肢として活用されます。
この手続きは、相続放棄と同様に、相続の発生を知った日から3か月以内に家庭裁判所へ申述を行う必要があります。

限定承認の際には、全ての相続人が共同して申立を行う点が特徴です。

また、必要な書類として遺産目録を提出し、裁判所の審査を受けます。
申立が認められた場合、相続人は遺産の管理や清算を進めることになります。

選択にあたっては、法律や相続の専門家に相談し、慎重に判断することが求められます。

相続人全員が相続放棄をすると家はどうなるか?

相続人全員が相続放棄をすると、相続財産である家は被相続人の財産として法的に残り続けます。
この場合、次順位の相続人(兄弟姉妹や甥姪など)に相続権が移りますが、これらの人々も相続放棄を選択することができます。

最終的に、すべての相続人が相続放棄をした場合、その家は「相続財産管理人」が選任されることで処理されます。
この管理人は家庭裁判所によって選ばれ、不動産の売却や負債の清算などを行います。

管理人が処理にかかる費用を捻出するため、家が競売にかけられることもあります。

相続人のいない不動産は国のものになる

相続人全員が相続放棄をすると、家を含む相続財産は次の相続人に引き継がれることが基本ですが、相続人がいない場合はどうなるのでしょうか。
相続人がいない場合、最終的には「相続財産管理人」が選ばれ、財産の処理が行われます

しかし、相続人が全く存在しない場合、その不動産は国に帰属することになります。
このプロセスは、財産が「無主物」と見なされ、国が所有権を取得する仕組みです。

また、相続放棄の手続きが完了していない場合でも、最終的には不動産は国のものとして処理される可能性が高く、その後の取り扱いについては家庭裁判所が判断します​

土地・建物の相続放棄の3つの注意点

相続が発生し、土地や建物を相続することになった場合、様々な事情から相続を放棄したいと考える方もいらっしゃるでしょう。
しかし、相続放棄には、いくつかの注意点があります。

土地・建物だけを相続放棄することはできない

土地や建物の相続放棄を行う場合、いくつかの重要な注意点があります。

まず、相続放棄は「財産全体」に対して行うものであり、特定の財産だけを放棄することはできません。
したがって、土地や建物を放棄したい場合でも、その他の相続財産も同時に放棄しなければなりません

次に、相続放棄の手続きは家庭裁判所で行う必要があり、手続きが完了するまで放棄したことにはなりません。

また、相続放棄をすることで、相続財産に関する権利や義務も一切放棄されますので、注意が必要です。

最後に、相続放棄後も「負債」や「借金」を引き受けることはありませんが、放棄した土地や建物に関する問題が発生した場合、最終的には他の相続人が責任を負うことになるため、十分な理解が必要です。

先祖の土地・建物は遡って手続きしなければならない

土地や建物の相続放棄には、特に先祖の土地や建物に関して重要な注意点があります。

まず、先祖から引き継がれた土地や建物に関して相続放棄を行う場合、相続開始から一定の期間内に手続きをしなければなりません
この期限を過ぎると、放棄手続きができなくなり、相続人としての権利と義務を引き受けることになります。

また、遡って手続きを行う必要があるため、相続が発生した時点で放棄の意思を示すことが重要です。

もし相続放棄が遅れた場合、土地や建物に関連する財産が他の相続人に引き継がれることになります。
このため、先祖の土地や建物に関する相続放棄を希望する場合は、早急に家庭裁判所で手続きを行うことが求められます。

このように、相続放棄には注意深い手続きとタイムリーな対応が必要です​。

「相続土地国庫帰属制度」を利用して国に土地を引き取ってもらう

土地や建物を相続放棄する場合、特に使い道がない不動産については「相続土地国庫帰属制度」の利用を検討することが重要です。
この制度では、相続した土地を国に引き取ってもらうことができ、相続人はその土地の管理や維持にかかる費用負担から解放されます。

ただし、この制度は一定の要件を満たす土地に限られ、相続開始から3年以内に手続きを完了しなければなりません。

また、土地が過疎地域に位置している場合や、管理が難しい土地である場合に適用されやすい特徴があります。

しかし、土地の評価額や利用状況によっては、引き取りを拒否される可能性もあるため、事前にしっかりと調査を行うことが大切です。
この方法を選ぶことで、相続人は土地に関する税金や費用から解放され、よりスムーズな相続手続きが可能となります​。

土地の相続放棄ができなくなる主なケース

土地の相続放棄にはいくつかの制限があります。

例えば、相続人が土地の相続を受ける前にその土地を売却してしまった場合や、土地の管理を行っていた場合、相続放棄ができなくなることがあります。
また、相続放棄をするには「相続開始を知った日」から3ヶ月以内に家庭裁判所に申し立てる必要があり、この期限を過ぎると放棄が認められません。

さらに、相続放棄をした後でその土地を利用してしまうと、その行為が相続承認と見なされ、放棄が無効になる場合もあります
このため、土地の相続放棄を希望する場合は、手続きのタイミングや行動に十分な注意が必要です。

「相続土地国庫帰属制度」とは

近年、相続した土地の処分に困る人が増えています。

そんな方々のために、国が始めた新しい制度が「相続土地国庫帰属制度」です。
この制度を利用すると、一定の条件を満たせば、相続した土地を国に引き渡すことができるようになります

「相続土地国庫帰属法」でいらない土地を手放せる

「相続土地国庫帰属法」を利用することで、相続した土地を国に引き取ってもらうことが可能になります。
この制度は、相続人が相続した土地が利用できず、維持管理が困難な場合に適用されます。

相続土地国庫帰属法に基づいて、相続人はその土地を国に帰属させる手続きを行うことができます。
この方法は特に、相続した土地が無駄に維持されることを避け、相続人が負担を減らすための有効な手段です。

ただし、一定の条件を満たす必要があり、相続人が手続きをする際には、国による審査を受ける必要があります。

また、土地が無償で引き取られるわけではなく、手続きに伴う費用や手数料がかかる場合があります。
この制度を利用することで、相続人は不要な土地を処分でき、将来の土地管理に関わるリスクを減らすことができます。

「相続土地国庫帰属法」の対象となる土地

「相続土地国庫帰属法」の対象となる土地は、主に利用されていない、または維持が困難な土地です。
この制度は、相続人が相続した土地を保有していても、利用価値がない場合や管理が困難な土地を国に引き取ってもらうために設けられています。

具体的には、住宅地や農地などが対象となりますが、土地が荒廃している場合や、相続人が土地を管理しきれない場合に適用されることが多いです。

また、国による引き取りの対象となる土地には、基本的に負債がついていないことや、一定の条件を満たすことが必要です。

相続人が申請する場合には、土地の所有状況や維持費用などが審査され、国に返還する手続きが行われます。
この制度を利用することで、相続人は不要な土地の管理から解放され、土地の維持費用の負担を減らすことができます。

「相続土地国庫帰属法」で放棄できない土地とは

「相続土地国庫帰属法」に基づいて放棄できない土地には、いくつかの条件が設けられています。
この新しい制度は、放棄したい土地を国に帰属させるもので、対象となる土地は、例えば極端に管理が難しい土地や過剰な労力がかかる土地です。

政府が指定した特定の条件を満たさなければならないため、どんな土地でも自由に放棄できるわけではありません。

さらに、放棄するためには、所有者が申請し、国が審査する必要があります。

また、土地に古い建物がある場合には、建物を取り壊す必要があり、そのための費用も発生します。
共有名義の土地についても、全ての共有者が一緒に申請しなければならない点も重要です。

不動産を相続放棄できるのかについてまとめ

不動産を相続放棄できるのかについてお伝えしてきました。
不動産を相続放棄できるのかについてまとめると以下の通りです。

  • 相続放棄を行うと、相続人は遺産全体を放棄することになり、土地や不動産を含めたすべての財産に対する権利を失い、個別の財産のみを選んで放棄することはできず、負債や借金も含めて一括して放棄する形になる
  • 相続放棄の期限は、被相続人が亡くなったことを知った日から「3か月以内」で、
    この期間を「熟慮期間」と呼び、相続するか放棄するかを検討するための猶予が与えられる
  • 土地の相続放棄ができなくなる主なケースは、相続放棄をするには「相続開始を知った日」から3ヶ月以内に家庭裁判所に申し立てる必要があり、この期限を過ぎると放棄が認められず、さらに、相続放棄をした後でその土地を利用してしまうと、その行為が相続承認と見なされ、放棄が無効になる場合もある

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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