相続の際、遺言書と遺留分の関係はしばしばトラブルの原因となります。
遺言書によって指定された相続分が遺留分を侵害している場合、相続人はどのように対処すべきなのでしょうか?
遺言書は被相続人の最終的な意思を示す重要な文書ですが、法定相続人には遺留分という最低限保障された相続分があります。
このため、遺言で遺留分が侵害されていた場合、相続人は法的手段を講じることができます。
本記事では、以下のポイントについて解説します。
- 遺留分侵害額請求とは何か、その請求方法
- 遺言書が遺留分を侵害している場合の対応策
- 遺言無効を主張する方法とその条件
遺言書と遺留分の関係をしっかり理解し、必要な手続きを進めるために、ぜひ最後までご覧ください。
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遺言書とは?
遺言書とは、遺言者が自身の死後に財産の分配や家族への想いを明確に伝えるための法的文書です。
これにより、遺産相続に関するトラブルを未然に防ぎ、円滑な手続きを実現できます。
遺言書には主に「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類があり、それぞれ作成方法や効力に違いがあります。
特に自筆証書遺言は、全文を自筆で書く必要があり、日付や署名、押印などの要件を満たさないと無効となる可能性があります。
近年では、法務局での保管制度も整備され、遺言書の紛失や改ざんのリスクを軽減することが可能です。
遺言書を適切に作成・保管することで、遺族への思いやりを形にし、安心して未来を託すことができます。
遺留分とは?
遺留分とは、法定相続人のうち特定の者に対して、被相続人が遺言や生前贈与によっても奪うことのできない、最低限の相続財産を保障する制度です。
具体的には、配偶者、子、直系尊属(父母や祖父母)に認められ、兄弟姉妹には適用されません。
遺留分の割合は、直系尊属のみが相続人の場合は遺産の3分の1、それ以外の場合は2分の1となり、これを法定相続分に応じて各相続人が取得します。
遺留分を侵害された相続人は、遺留分侵害額請求をおこなうことで、金銭による補償を求めることが可能です。
この請求権には時効があり、相続開始および侵害を知った時から1年、または相続開始から10年以内に行使する必要があります。
遺留分制度は、遺言による自由な財産分配と、相続人の最低限の権利保護とのバランスを図るために設けられています。
遺留分を請求できる法定相続人とは
遺留分を請求できる法定相続人は、被相続人の配偶者、子、直系尊属(父母や祖父母)に限られます。
兄弟姉妹には遺留分の権利が認められていません。
たとえば、被相続人が遺言で全財産を特定の相続人や第三者に譲渡するとしても、配偶者や子などの遺留分権利者は、法定相続分の一定割合を保障されています。
遺留分を侵害された場合、遺留分侵害額請求を通じて金銭的な補償を求めることが可能です。
遺留分制度は、被相続人の意思と相続人の最低限の権利を調和させるために設けられています。
遺留分を請求できる期間
遺留分侵害額請求権には、行使できる期間が法律で定められています。
具体的には、相続の開始および遺留分の侵害を知った日から1年以内、または相続開始から10年以内のいずれか早い方までに請求をおこなう必要があります。
この期間を過ぎると、遺留分を請求する権利が消滅してしまうため、注意が必要です。
す。
遺留分の侵害に気づいた場合は、速やかに専門家に相談し、適切に手続きを進めましょう。
遺言書があっても遺留分は認められる
遺言書は、被相続人の最終的な意思を表す重要な文書ですが、遺言書があっても遺留分は保護されます。
つまり、たとえ遺言で特定の相続人に全財産を譲ると記載されていても、他の法定相続人には最低限保証された相続分があり、遺留分が侵害された場合はその請求権が認められます。
では、遺言書に明記された内容に従わなければならないのでしょうか?
遺留分を侵害された相続人は、どのように自分の権利を主張するべきなのでしょうか?
遺言書と遺留分の関係について深く掘り下げ、遺留分侵害額請求の選択肢やその行使方法について詳しく解説します。
遺留分侵害額請求をするかどうかは自由
遺留分侵害額請求は、遺留分を侵害された相続人が自らの意思で行使するかどうかを選択できる権利です。
たとえ遺言書に「遺留分は請求しないように」と記載されていても、そのような記載に法的効力はなく、遺留分の請求を妨げることはできません 。
遺留分の請求をおこなうかどうかは、相続人の自由な判断に委ねられています。
請求しない選択をすることで、相続人間の関係性や感情的な側面を考慮し、相続争いを避けることも可能です。
一方で、遺留分を請求することで、自身の正当な権利を主張し、相続財産の一部を確保することができます。
このように、遺留分侵害額請求をするかどうかは、相続人自身の意思と状況に応じて判断すべき事項です。
遺留分を侵害した遺言書も有効
遺留分を侵害する内容の遺言書であっても、法的には有効とされています。
つまり、遺言書に「特定の相続人には一切財産を渡さない」と明記されていても、その遺言書自体が無効になるわけではありません 。
しかし、遺留分を侵害された相続人は、遺留分侵害額請求をおこなうことで、法定相続分の一部を金銭で受け取る権利があります 。
この請求権は、相続の開始および遺留分の侵害を知った時から1年以内、または相続開始から10年以内に行使しなければなりません 。
したがって、遺言書の内容が遺留分を侵害していても、相続人が請求を行わない限り、その遺言書に基づいて遺産分割が進められることになります。
相続人の遺留分の割合
遺留分とは、被相続人の配偶者や子ども、直系尊属(親や祖父母)などの特定の法定相続人に対して、遺言や生前贈与によっても奪うことのできない最低限の相続財産を保障する制度です。
この制度により、被相続人の意思による財産分配と、相続人の生活保障とのバランスが図られています。
遺留分の割合は、相続人の構成によって異なります。
一般的には、法定相続分の2分の1が遺留分となりますが、直系尊属(親や祖父母)のみが相続人の場合は、法定相続分の3分の1が遺留分となります。
具体的な遺留分の割合は以下の通りです。
| 相続人の構成 | 総体的遺留分の割合 | 個別的遺留分の計算方法 |
| 配偶者のみ | 1/2 | 遺産 × 1/2 |
| 子どものみ | 1/2 | 遺産 × 1/2 ÷ 子どもの人数 |
| 配偶者と子ども | 1/2 | ・配偶者:遺産 × 1/2 × 法定相続分 ・子ども:遺産 × 1/2 × 法定相続分 ÷ 子どもの人数 |
| 配偶者と直系尊属 (親など) |
1/2 | ・配偶者:遺産 × 1/2 × 法定相続分 ・直系尊属:遺産 × 1/2 × 法定相続分 ÷ 人数 |
| 直系尊属のみ | 1/3 | 遺産 × 1/3 ÷ 人数 |
例えば、相続人が配偶者と子ども2人の場合、遺産が3,000万円であれば、総体的遺留分は1,500万円(3,000万円 × 1/2)となります。
これを法定相続分に応じて配分すると、配偶者の遺留分は750万円(3,000万円 × 1/2 × 1/2)、子ども1人あたりの遺留分は375万円(3,000万円 × 1/2 × 1/2 ÷ 2)となります。
遺留分は、相続人の生活を保障するための重要な制度です。
遺言や生前贈与によって遺留分が侵害された場合、相続人は遺留分侵害額請求をおこなうことで、金銭による補償を求めることができます。
遺留分が認められない人とは
遺留分は、法定相続人が最低限受け取るべき相続分として、民法で保障されています。
しかし、すべての相続人が遺留分を請求できるわけではありません。
たとえば、相続放棄をした場合、その者は初めから相続人ではなかったとみなされ、遺留分を主張する権利を失います。
また、相続廃除の手続きが取られた場合、特定の相続人は相続権を剥奪され、遺留分を請求することができなくなります。
では、どのような場合に遺留分が認められないのでしょうか?遺留分を請求できない具体的なケースについて詳しく解説します。
①相続放棄をした人
相続放棄をした人は、遺留分を請求する権利を持ちません。
相続放棄とは、相続人が被相続人の財産や債務を一切受け継がないことを意味し、法的には「初めから相続人ではなかった」とみなされます。
そのため、相続人に認められる最低限の取り分である遺留分も主張できなくなります 。
相続放棄は、相続開始後に家庭裁判所へ申述し、受理されることで成立します。
一度成立した相続放棄は、原則として取り消すことができません。
ただし、未成年者が法定代理人の同意を得ずに行った場合や、詐欺や強迫によって意思表示がなされた場合など、特定の事情がある場合には、家庭裁判所に取り消しを申し立てることが可能です。
相続放棄を選択する際には、遺留分を含むすべての相続権を放棄することになるため、慎重な判断が求められます。
特に、相続財産に債務が含まれている場合や、遺留分を確保したい場合には、専門家に相談し、適切な手続きをおこなうことが重要です。
②相続廃除になった人
相続廃除とは、被相続人が特定の推定相続人に対して、相続権を剥奪する法的手続きです。
この手続きが認められると、廃除された者は相続人としての地位を失い、遺留分を請求する権利もなくなります 。
相続廃除の理由としては、被相続人に対する虐待や重大な侮辱、その他著しい非行が挙げられます。
これらの行為があった場合、被相続人は家庭裁判所に申し立てを行い、審判を経て廃除が認められます。
また、遺言書に廃除の意思と理由を明記し、遺言執行者が手続きをおこなうことも可能です。
ただし、相続廃除が認められるには、具体的な証拠や事情が必要であり、家庭裁判所の厳格な審査を受けることになります。
感情的な理由だけでは認められないため、専門家の助言を得ることが重要です。
③相続欠格となった人
相続欠格とは、相続人が民法第891条に定める重大な事由に該当した場合に、相続権を当然に失う制度です。
この制度は、相続秩序を侵害するような非行を行った者に対して、相続権を剥奪することを目的としています。
相続欠格となった者は、遺留分を含む相続権を一切主張できません。
相続欠格事由としては、以下の5つが挙げられます。
- 故意に被相続人または他の相続人を死亡させた、または死亡させようとしたために刑に処せられた者
- 被相続人が殺害されたことを知って、これを告発せず、または告訴しなかった者(ただし、是非の弁別ができない者や加害者が配偶者または直系血族である場合は除く)
- 詐欺または強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回、取り消し、または変更することを妨げた者
- 詐欺または強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、または変更させた者
- 相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、または隠匿した者
これらの事由に該当する者は、相続権を失い、遺留分を含む相続権を主張することができません。
また、相続欠格者に子がいる場合、その子が代襲相続をおこなうことができます。
相続欠格の事実は、戸籍に記載されないため、相続手続きにおいては「相続欠格証明書」を提出する必要があります。
この証明書は、家庭裁判所の審判を経て取得することができます。
相続欠格は、相続人の重大な非行に対する法的措置であり、相続秩序を守るための重要な制度です。
相続欠格に該当するかどうかは、専門家の助言を受けながら慎重に判断することが求められます。
④遺留分を放棄した人
遺留分を放棄した人は、法定相続人であっても、遺留分を請求する権利を失います。
遺留分放棄は、相続人が自らの意思でおこなう手続きであり、家庭裁判所への申述により成立します。
この放棄により、相続人は本来受け取るべき最低限の相続財産を放棄することになります。
遺留分放棄は、相続人が相続財産に関与しないことを選択する場合におこなわれます。
たとえば、相続人が他の相続人と協議し、特定の相続人に全財産を譲ることで、相続手続きを円滑に進めるために放棄することがあります。
また、相続人が多額の債務を抱えている場合、相続放棄と併せて遺留分を放棄することで、債務の相続を避けることができます。
ただし、遺留分放棄は一度おこなうと原則として取り消すことができません。
そのため、放棄を検討する際は慎重な判断が求められます。
また、放棄後に他の相続人が遺留分を請求する可能性もあるため、事前に相続人間での合意や協議が重要です。
遺留分を請求できないケース
遺留分は、相続人が最低限受け取るべき相続分として法律で保護されていますが、すべての相続人が遺留分を請求できるわけではありません。
たとえば、相続人が兄弟や姉妹の場合、遺留分の権利は認められません。
また、相続放棄をした場合、その相続人は遺留分を請求することができません。
これらのケースでは、相続権そのものが制限されるため、遺留分を求めることはできません。
どのような状況で遺留分を請求できないのか、遺留分を請求できない代表的なケースについて詳しく解説し、相続における権利についての理解を深めておくことが重要です。
相続人に遺留分がない
遺留分を請求できるのは、民法で定められた法定相続人に限られます。
したがって、相続人に遺留分がないケースも存在します。
代表的な例は、兄弟や姉妹が相続人の場合です。
兄弟姉妹は、法定相続人ではありますが、遺留分を請求する権利を持っていません。
これは、配偶者や子、直系尊属(親や祖父母)といった、特に相続人の保護が重視される者に対してのみ遺留分が認められるためです。
また、相続放棄をした場合も、相続人は遺留分を請求することができません。
相続放棄を選択した人は、最初から相続人と見なされないため、その権利を放棄することになります。
この場合、その人は相続財産を一切受け取らず、遺留分の請求権も持たないことになります。
このように、相続人であっても特定の状況下では遺留分が認められないことがあります。
遺留分侵害額請求の時効が成立している
遺留分侵害額請求権には、行使できる期間が法律で定められています。
この期間を過ぎると、権利が消滅し、請求できなくなります。
民法第1048条によれば、遺留分侵害額請求権には以下の2つの期間制限があります。
【消滅時効期間(1年)】
相続の開始と遺留分を侵害する贈与または遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは、時効によって消滅します。
【除斥期間(10年)】
相続開始の時から10年を経過したときも、同様に消滅します。
これらの期間が経過すると、遺留分侵害額請求権は消滅し、以後請求することができなくなります。
したがって、遺留分を侵害されたと感じた場合は、速やかに専門家に相談し、適切な手続きをおこなうことが重要です。
遺留分の効力は?遺言書で遺留分が侵害された場合
遺言書があっても、遺留分は法定相続人に最低限保障されている権利です。
しかし、遺言書の内容が遺留分を侵害している場合、どう対処すべきなのでしょうか?
たとえば、長男に全財産を譲渡し、他の子どもに何も遺さないという内容の遺言書があった場合、他の子どもたちはその遺留分を侵害されたことになります。
このような場合、遺留分権利者は遺留分侵害額請求をおこなうことができますが、遺言書は原則として有効とされます。
では、どのように遺留分を確保し、請求することができるのか、遺言書における遺留分の効力と、その侵害に対する対応方法について詳しく解説します。
遺留分を侵害する遺言書の例
遺留分を侵害する遺言書とは、法定相続人が最低限受け取るべき相続分を侵害する内容の遺言書を指します。
たとえば、長男に全財産を譲ると記載し、他の子どもには何も遺さない場合、他の子どもたちの遺留分が侵害されます。
このような遺言書が存在すると、遺留分権利者は法的手段を講じることができます。
遺留分を侵害する遺言書も原則有効
遺留分を侵害する遺言書であっても、その内容は原則として有効とされます。
民法では、被相続人の自由な意思による財産分配を尊重しています。
しかし、遺留分権利者は、遺留分を侵害された場合、法的手段を講じることができます。
遺言書の内容が遺留分を侵害している場合でも、その効力は認められます。
遺留分を確保するには「遺留分侵害額請求」
遺留分を確保するためには、「遺留分侵害額請求」をおこなう必要があります。
これは、遺留分権利者が遺留分を侵害された場合に、その侵害額を金銭で補償するよう求める手続きです。
請求は、相続開始および侵害を知った時から1年以内、または相続開始から10年以内におこなう必要があります。
遺留分侵害額の計算例
例えば、遺産が1,000万円で、法定相続人が配偶者と子ども2人の場合、配偶者の遺留分は1/2、子ども1人あたりの遺留分は1/2×1/2=1/4となります。
遺産の1/4は250万円となり、これが各子どもの遺留分となります。
遺言で全財産が配偶者に譲渡されている場合、子どもたちは遺留分侵害額請求をおこなうことができます。
遺留分侵害額請求権の消滅時効に要注意
遺留分侵害額請求権には消滅時効が存在します。
請求権は、相続開始および遺留分の侵害を知った時から1年以内、または相続開始から10年以内に行使しなければなりません。
これらの期間を過ぎると、請求権は消滅し、遺留分を取り戻すことができなくなります。
遺留分を侵害されたと感じた場合は、速やかに専門家に相談し、適切な手続きをおこなうことが重要です。
遺言が遺留分を侵害している場合の対処法

遺言書には、被相続人の意思が反映されていますが、その内容が法定相続人の最低限の取り分である遺留分を侵害している場合、どのように対処すべきでしょうか?
遺留分を侵害された場合、相続人はその侵害額を金銭で補償してもらうための請求をおこなうことができます。
しかし、遺留分侵害額請求ができるかどうか、またその手続きはどのように進めるべきか、正しい対応を取ることが重要です。
さらに、遺言書自体を無効にする方法も存在しますが、どのような場合に遺言無効を主張できるのでしょうか?ここでは、遺言が遺留分を侵害している場合の対処法を具体的に解説します。
遺留分侵害額請求をおこなう
遺言が遺留分を侵害している場合、相続人は「遺留分侵害額請求」をおこなうことができます。
これは、遺留分を侵害された相続人が、侵害された分を金銭で補償してもらうための請求です。
請求は、相続の開始および侵害を知った時から1年以内、または相続開始から10年以内におこなう必要があります。
請求をするには、家庭裁判所への調停申立てや訴訟が必要となる場合があります。
遺言無効を主張する
遺言が遺留分を侵害している場合、相続人は遺言の無効を主張することもできます。
遺言が無効と認められれば、その内容は効力を持たなくなり、法定相続分に従って遺産が分配されます。
遺言無効を主張するためには、遺言の方式に不備がある場合や、被相続人の意思能力が欠けていた場合など、具体的な理由が必要です。
無効を主張するには、家庭裁判所への遺言無効確認の訴えを提起することが求められます。
遺言書と遺留分についてよくある質問
遺言書と遺留分の関係についてよくある質問をご紹介します。
Q.遺言書の遺留分を請求されたらどうすればいいですか?
遺言書で遺留分を侵害された場合、相続人は「遺留分侵害額請求」をおこなうことができます。
これは、遺留分を侵害された相続人が、侵害された分を金銭で補償してもらうための法的手続きです。
請求は、相続の開始および侵害を知った時から1年以内、または相続開始から10年以内におこなう必要があります。
請求をするには、家庭裁判所への調停申立てや訴訟が必要となる場合があります。
遺言書の内容が遺留分を侵害していると感じた場合、まずは専門家に相談し、適切な対応を検討することが重要です。
Q.遺留分を払わないとどうなるの?
遺留分を支払わない場合、遺留分を侵害された相続人は「遺留分侵害額請求」をおこなうことができます。
これは、遺留分を侵害された相続人が、侵害された分を金銭で補償してもらうための法的手続きです。
請求は、相続の開始および侵害を知った時から1年以内、または相続開始から10年以内におこなう必要があります。
請求をするには、家庭裁判所への調停申立てや訴訟が必要となる場合があります。
また、遺留分侵害額請求が認められた場合、侵害された相続人は、金銭で補償を受けることも可能です。
このように、遺留分を支払わないと、法的手続きや金銭的な負担が生じる場合があるので注意が必要です。
遺言書と遺留分の関係についてのまとめ
ここまで、遺言書と遺留分の関係について解説しました。
遺言書で遺留分を侵害されても、法的手段を取ることでその侵害を補償することが可能です。
以下のポイントを押さえておくと、遺留分の権利を確実に守ることができます。
- 遺留分侵害額請求は、相続人が遺留分を侵害された場合に行使できる権利。侵害を知った日から1年、または相続開始から10年以内に請求する必要がある。
- 遺言無効を主張すれば、遺言書が法的要件を満たしていない場合や、被相続人に意思能力が欠けていた場合、遺言は無効とされることがある。
- 遺留分侵害額請求権の消滅時効を忘れずに確認し、早期に手続きをおこなうことが重要
遺留分に関する対応は、相続における重要な権利を守るために不可欠です。
遺留分侵害額請求や遺言無効の主張は慎重に進める必要があり、早期の対応がトラブル回避に繋がります。
この記事が、遺留分に関する理解を深め、適切な手続きを進める参考となることを願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。