株の相続税はいくらかかる?株の相続税を節税する方法や相続した株式の売却方法について解説

  • 2024年11月23日
  • 2025年2月12日
  • 相続税

株式を相続することになった方、または相続の可能性がある方は、相続の手続きが複雑で、どこから手を付けていいのか分からない方も多いのではないでしょうか。

相続には、遺産分割協議や名義変更など、様々な手続きが必要になります。

この記事では、株式を相続する際に注意すべき点について解説していきます。

  • 株の相続税はいくらかかる?
  • 株の相続税を節税する方法は
  • 相続した株式の売却方法は

株の相続税はいくらかかるかについてご参考いただけると幸いです。

ぜひ最後までお読みください。

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株の相続税はいくらかかる?

上場企業の株式を保有している方は、相続が発生した場合に、相続税がかかることをご存知でしょうか?
株式の相続税は、相続財産の評価方法や税率によって大きく変わってきます。

1株あたりの評価額(株価)を算出

1株あたりの評価額(株価)とは、企業の価値を株式数で割ったもので、相続や贈与の際の税務評価に重要です。
未上場株の場合、取引市場が存在しないため、株価の評価は国税庁が定める「類似業種比準方式」や「純資産価額方式」などで行われます。

類似業種比準方式は、上場企業の株価と利益率を参考にする方法で、純資産価額方式は企業の資産や負債をもとに算定します。


これにより、株式の適正な評価が行われ、贈与税や相続税の算出基準として利用されます。適切な評価方法の選択は、税負担に大きな影響を与えるため、専門家の助言が推奨されます。

1株あたりの評価額に保有株数を掛けて全体の評価額を算出

株式の全体評価額は、1株あたりの評価額に保有株数を掛けることで算出されます。

例えば、
未上場株式の場合、評価額は国税庁が定めた「類似業種比準方式」や「純資産価額方式」に基づき計算されます
類似業種比準方式は、上場企業の株価や利益率を参考にするため、市場の動向に影響を受けることがあります。

一方、純資産価額方式は企業の資産や負債をもとに評価するため、企業の財務状況が反映されます。


こうして算出された1株あたりの評価額に保有株数を掛けた結果が、相続や贈与の際に必要となる株式全体の評価額となります。

正確な評価は、税務上の負担に大きく影響するため、専門家のアドバイスを受けることが重要です。

株の相続税評価方法

株式は、現金化しやすい資産として人気がありますが、相続が発生した場合には、相続税の評価方法が複雑で、戸惑う方も多いのではないでしょうか。

相続税の評価額は、実際に支払う相続税額に大きく影響するため、正確に把握することが重要です。

上場株式の評価方法

上場株式の評価方法は、相続や贈与において税務上重要な要素です。
上場株式は市場で取引されているため、評価額は客観的に決定されます。

国税庁では、評価額を「課税時期の終値」とし、具体的には「課税時期の終値」「課税時期を含む前後3カ月の終値の平均」のいずれか低い方が適用されます


これにより、相場変動による税負担を抑える配慮がされています。


市場価格を基に評価されるため、未上場株式のように複雑な評価手法を取る必要がなく、明確でシンプルな方式です。

ただし、株価の変動が激しい場合や相続時期によって評価額が大きく異なる可能性があるため、相続や贈与時のタイミングには注意が必要です。

非上場株式の評価方法

非上場株式の評価方法は、相続や贈与において重要であり、国税庁が定める基準に基づいて行われます。

主に
「類似業種比準方式」と「純資産価額方式」の2つが用いられます。
類似業種比準方式は、上場企業の株価や利益率を基に、非上場企業の業績を類似企業と比較して評価します。

一方、純資産価額方式は、その企業の資産や負債の状況を反映し、純資産に基づいて株価を算定する方法です。


通常、これらの方法を併用して算出されますが、企業の規模や業種により最適な方式が異なります。

非上場株式の評価は、上場株と比べて複雑で専門的な知識が求められるため、適切な評価を行うためには専門家の助言が不可欠です。

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株の相続税を節税する方法

上場企業の株式を保有している方は、相続が発生した場合に、高額な相続税がかかることを懸念されているかもしれません。

しかし、適切な節税対策を行うことで、相続税の負担を軽減することができます。

以下では、株式の相続税を節税するための方法を解説します。

株の相続税対策には生前贈与が有効

株の相続税対策として生前贈与は有効な手段です。
生前に株式を贈与することで、相続時にかかる税負担を軽減できます。

日本では、年間110万円までの贈与は非課税となるため、毎年少額ずつ贈与することで、相続財産を減らし相続税の対象を抑えることが可能
です。

特に株価が上昇する前に贈与すれば、将来的な評価額の増加を避けられます。


また、贈与税率は相続税より低い場合があるため、タイミングや金額を計画的に行うことで節税効果が期待できます。

ただし、大口の贈与には贈与税がかかるため、専門家と相談しながら、適切な方法で進めることが重要です。

自社株の評価額を下げる

自社株の評価額を下げることは、相続税や贈与税の負担軽減に有効な対策です。

非上場企業の株価は、純資産価額や類似業種比準方式に基づいて算出されますが、評価額を下げるためには、企業の利益や資産を調整することが考えられます

例えば、利益の一部を役員報酬や従業員給与として分配したり、設備投資や借入金の増加によって純資産を減らす方法が取られます。

また、自社株を分散して少しずつ生前贈与することで、個々の株式評価額を引き下げる効果も期待できます。

ただし、過度な対策は会社経営に悪影響を及ぼす可能性があるため、税理士や専門家のアドバイスを受けながら慎重に進めることが重要です。

発行会社に非上場株式を譲渡した場合の課税の特例

「発行会社に非上場株式を譲渡した場合の課税の特例」とは、非上場株式を発行会社自身に譲渡する際に適用される税制上の特例です。

この特例により、通常の譲渡益課税の代わりに「みなし配当」が適用される場合があります。

譲渡に伴って支払われた金額のうち、資本金の払い戻しに相当する部分を除いた額が「みなし配当」として課税されるのが特徴です。

この場合、みなし配当として課税される部分は、源泉徴収されるため、確定申告の際に他の配当所得と合算することになります。

非上場株式を保有するオーナー経営者などが、この特例を活用することで、相続対策や資産移転を効率的に行うことができます。

非上場株式の納税猶予および免除の特例

「非上場株式の納税猶予および免除の特例」とは、中小企業の事業承継における税負担を軽減するための制度です。

具体的には、贈与や相続で後継者が取得した非上場株式に対し、一定の条件を満たせば相続税や贈与税の納税が猶予され、最終的には税が免除される場合もあります。

特例制度では、株式の全額が猶予対象となり、相続税の猶予割合も100%です。

さらに、複数の後継者へ株式を分割して承継できるため、柔軟な事業承継が可能となり、雇用維持要件の緩和なども導入されています​。

事業の経営環境が悪化した際には、一部の免除も認められるため、承継後の負担軽減が図れます。

相続財産を譲渡した場合の取得費の特例

「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」は、相続した不動産などを売却した際に、相続税を支払っている場合、その相続税の一部を取得費に加算できる制度です。

これにより、譲渡所得税を軽減することが可能となります。

具体的には、相続税の申告期限から3年以内に売却された不動産に対して、相続税のうちその不動産にかかった分を取得費に上乗せし、譲渡所得を計算します。

ただし、特例を受けるためには、適切な期限内に確定申告を行う必要があり、その他の要件にも注意が必要です。

また、小規模宅地等の特例を併用できないケースもあるため、事前に確認しておくことが大切です​。

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株の相続にあたっての流れ

上場企業の株式を保有している方は、相続が発生した場合に、どのように手続きを進めたら良いか悩んでいるかもしれません。

株式の相続は、他の財産と比べて手続きが複雑な面もあります。

株を相続するときに必要な手続き

株式を相続する際の手続きは複雑で、いくつかの重要なステップがあります。
まず、故人の株式が上場株式か非上場株式かによって手続きが異なります。

上場株の場合、株式は電子化されており、証券会社に対して名義変更を申請します。

名義変更には、戸籍謄本や故人の死亡届、相続人の印鑑証明書などが必要です。

証券会社ごとに手続きや必要書類が異なるため、各社の案内を確認することが重要です。

さらに、上場株式の評価額を算定するためには、相続が発生した日の終値や、その前月・前々月の終値の月平均額などを用いることができ、最も低い金額を基準に評価します。

準確定申告も必要となり、故人が株式運用で得た所得に対して相続人が納税を代行します。

このように、株式相続には多くの手続きが必要であり、専門家への相談が推奨されます。

株を相続するときに必要な書類

株を相続する際に必要な書類は、基本的に以下のものが含まれます。

まず、故人の戸籍謄本や除籍謄本で、相続人が正式に確認されます。

加えて、相続人自身の戸籍謄本も必要です。

また、相続人の印鑑証明書や、場合によっては遺産分割協議書も求められます。

上場株の場合、株式の名義変更をするために、取引している証券会社を通じて手続きを行い、その際に相続に関連する書類(戸籍謄本や印鑑証明書など)を証券会社に提出します​。

さらに、上場株式は電子化されているため、電子化されていない古い株券が見つかった場合は、証券保管振替機構への連絡が必要になることもあります

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相続した株式の売却方法

相続で取得した株式を売却したいけど、どこから手を付けていいのか分からない方もいるのではないでしょうか?

以下では、相続した株式の売却に必要な手続きや、売却前に知っておくべきことなどを、具体的な事例を交えて解説します。

現物分割により各自で売却する方法

「現物分割により各自で売却する方法」とは、相続した財産を各相続人がそれぞれ取得し、個別に売却する方式です。
この方法のメリットは、各相続人が自由に売却のタイミングや方法を決定できる点です。

特に現金化が目的である場合、売却時の市場状況に応じて有利なタイミングを選べるため、財産の効率的な処分が可能
です。

一方、デメリットとして、相続人全員が同意しない限り、分割や売却に関する手続きが進まない場合があり、意見の相違が発生しやすい点が挙げられます。

また、売却によって得られた利益には譲渡所得税が課されるため、税金負担も考慮する必要があります。

換価分割により現金で分配する方法

「換価分割により現金で分配する方法」とは、相続財産を売却して、その売却代金を相続人間で分配する手法です。

この方法は、分割が難しい不動産や株式などの財産を現金化し、相続人全員が公平に分配を受けることができるため、遺産分割協議の際に有効です。


換価分割のメリットは、財産の物理的な分割を避け、簡単に公平な相続ができる点
です。
しかし、売却に伴う税金や手数料が発生するため、売却価格が減少する可能性もあります。

また、売却のタイミングによっては、想定よりも低い価格での処分を余儀なくされることもあります​

非上場株式を相続人が売却したいと考えた場合

非上場株式を相続人が売却したい場合、特に注意が必要です。

非上場株式は市場での取引ができないため、まずは会社の定款や株主間の取り決めを確認し、株式譲渡の条件や制約がないか調べる必要があります


売却先としては、他の株主や会社自身が買い取るケースが多いです。

もし第三者への売却を希望する場合、株主総会での承認が必要になることもあります。

また、売却益に対しては20.315%の税金が課せられます。

この際、相続時の取得費を加算する「取得費加算の特例」が使えることもあり、譲渡益を減らすための重要な制度です。

株式を相続する際の注意点

相続で株式を取得した場合、その株式をどう扱うべきか迷う方もいるでしょう。
以下では、相続した株式を売却する場合や、そのまま保有する場合など、様々なケースにおける注意点について解説します。

相続人が株を売却した売却益に税金が発生する

株式を相続した相続人がその株を売却すると、売却益に対して税金が課されます。

株式の売却によって得た利益は「譲渡所得」として扱われ、譲渡所得税の対象となります
。この税額は、売却価格から取得費や売却にかかった手数料を差し引いた利益に対し20.315%(所得税15.315%+住民税5%)の税率が適用されます​。

さらに、相続財産を売却した場合、相続税額の一部を取得費に加算できる「取得費加算の特例」が利用できることがあります。


この特例は、相続した財産を相続開始から3年10ヶ月以内に売却した場合に適用され、譲渡所得税を軽減する効果があります​。

売却を検討する際は、これらの税制度や特例を活用して税負担を減らすことが重要です。

未受領配当金にも時効が存在する

未受領配当金には時効が存在します。
配当金は、株主が権利を有するものである一方で、受領されないまま一定期間が経過すると、法的に受け取る権利が消滅します。

日本の民法では、未受領配当金に対して5年間の時効が定められており、この期間を過ぎると株主はその配当金を請求することができなくなります


時効期間内に受け取るためには、権利が発生した際に速やかに受け取り手続きを行うことが重要です。

特に長期保有株の場合、配当金の管理を怠ると受け取り損ねる可能性があるため注意が必要です。

株の相続税はいくらかかるかについてまとめ

株の相続税はいくらかかるかについてお伝えしてきました。

株の相続税はいくらかかるかについてまとめると以下の通りです。

  • 1株あたりの評価額(株価)とは、企業の価値を株式数で割ったもので、相続や贈与の際の税務評価に重要で、株式の全体評価額は、1株あたりの評価額に保有株数を掛けることで算出され、例えば、未上場株式の場合、評価額は国税庁が定めた「類似業種比準方式」や「純資産価額方式」に基づき計算される
  • 株の相続税対策として生前贈与は有効な手段です。生前に株式を贈与することで、相続時にかかる税負担を軽減でき、日本では、年間110万円までの贈与は非課税となるため、毎年少額ずつ贈与することで、相続財産を減らし相続税の対象を抑えることが可能である
  • 「現物分割により各自で売却する方法」とは、相続した財産を各相続人がそれぞれ取得し、個別に売却する方式で、メリットは、各相続人が自由に売却のタイミングや方法を決定できる点である

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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