相続税の計算は、初めての方にとっては難しく感じるかもしれません。
しかし、具体的な計算例を通じて、そのプロセスを理解することが可能です。
本記事では、相続税の計算例について以下の点を中心にご紹介します。
- 相続税の税率の仕組み
- 相続税の2割加算の対象となるケース
- 相続税の税率はどのように決まるのか
相続税の計算例について理解するためにもご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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相続税とは

相続税とは、亡くなった人から受け継いだ財産に対して課せられる税金のことを指します。
この税金は、富の再分配を目的としています。
つまり、相続税がなければ、お金持ちの家系は代替わりしてもそのままお金持ちのままとなり、それが不公平とされるため、代替わりするごとに一部の財産を相続税として徴収し、社会全体に還元するというのが相続税の主な目的です。
相続税は、すべての人に課せられるわけではありません。
相続税が課せられるかどうかは、相続した財産の総額によります。
具体的には、
- 3,000万円+600万円×法定相続人の数
以上の財産を相続した場合にのみ、相続税が課せられます。
この計算式で出される金額が、相続税の「基礎控除の金額」であり、相続財産がこの基礎控除の金額より低ければ、相続税は課せられません。
対象となる資産
相続税の対象となる資産は、亡くなった人が所有していた一切の財産です。
具体的には、土地、建物、株式、預貯金、現金などの有形資産のほか、特許権、著作権などの無形資産も含まれます。
また、相続人が受け取った生命保険金や退職手当なども「みなし相続財産」として相続税の対象となります。
ただし、相続税の対象となる資産には例外もあります。
例えば、墓地や仏壇、仏具などの祭祀財産は相続税の対象外です。
また、相続人が受け取った生命保険金や死亡退職金については、一定額まで相続税が非課税となる枠が設けられています。
以上のように、相続税は相続する財産の種類や総額によって課税される税金であり、その目的は富の再分配にあります。
また、相続税の対象となる資産は広範にわたりますが、一部の資産については非課税の枠が設けられています。
これらの知識を持つことで、相続税についての理解が深まるでしょう。
相続税の税率の仕組み

相続税は、遺産を受け継ぐ際に発生する税金で、その計算は一見複雑に見えるかもしれません。
しかし、その背後にある仕組みを理解すれば、その計算は直感的に理解できます。
以下では、相続税の税率の仕組みについて詳しく説明します。
法定相続分に応じる取得金額によって税率が決まる
相続税の税率は、各相続人が実際に取得した遺産の額ではなく、法定相続分に応じる取得金額によって決まります。
法定相続分とは、相続人が取得する、相続財産の民法に定められた相続割合のことを指します。
つまり、遺産の総額から基礎控除額を引いた金額を各相続人の法定相続割合で分けたと仮定した場合の、各相続人の取得金額によって税率が決まります。
取得する遺産が大きいほど高くなる「超過累進課税」
相続税は「超過累進課税」を採用しています。
これは、取得する遺産の金額が大きければ大きいほど、高い税率が適用されるという仕組みです。
具体的には、相続税の税率は
- 1000万円までは10%
- 3000万円までは15%
- 5000万円までは20%
- 1億円までは30%
- 2億円までは40%
- 3億円までは45%
- 6億円までは50%
- 6億円を超えると55%
の税率になります。
相続人の数が増えると税率が減ることがある
相続人の数が増えると、基礎控除額が増えるため、課税対象となる財産が減少します。
また、相続税の計算は法定相続分に基づき各人の課税価格によって税率が決まりますが、相続人が増えると各人の課税価格は減るため、税率も下がりやすくなります。
さらに、死亡保険金や死亡退職金の非課税枠(500万円×法定相続人の数)が増えると、課税対象となる財産が減少します。
したがって、相続人の数が増えると、相続税が減少する可能性があります。
- 相続税額の計算方法
ステップ① 相続財産の評価額を調べ、遺産総額を算出する
ステップ② 遺産総額から基礎控除額を引く
ステップ③ 法定相続分で金額を割り振る
ステップ④ 上記の金額に相続税の税率をかけて、相続税の総額を算出する
ステップ⑤ 実際に相続した割合に応じ納付税額を算出する
相続税は、亡くなった方の財産を引き継ぐ際に発生する税金であり、相続税の税率は多くの方が気になるポイントの一つではないでしょうか。 本記事では、相続の税率について以下の点を中心にご紹介します! 相続税の計算方法 相続税の控除[…]
相続税額の計算方法

相続財産の評価額を調べ、遺産総額を算出する
相続税の計算は、まず相続財産の評価額を調べ、遺産総額を算出することから始まります。
相続財産とは、被相続人が亡くなった時点で所有していた財産のことを指します。
これには不動産、預貯金、株式などが含まれます。
これらの財産は、それぞれの評価基準に従って評価されます。
不動産の評価は、公示価格や路線価を基に行われ、預貯金や株式はその時点での市場価格で評価されます。
また、評価額は、被相続人が亡くなった時点での価格を基準にします。
このようにして算出された各財産の評価額を合計することで、遺産総額が算出されます。
遺産総額から基礎控除額を引く
次に、遺産総額から基礎控除額を引きます。
基礎控除額は
- 3,000万円+(600万円×法定相続人の数)
で計算されます。
この結果、課税される遺産の総額(課税遺産総額)が算出されます。
基礎控除額は、相続税が課税される最低限の財産額を定めるもので、これにより小規模な相続に対する税負担を軽減することが目的とされています。
また、基礎控除額は法定相続人の数に応じて増加するため、相続人が多いほど相続税の負担は軽減されます。
法定相続分で金額を割り振る
課税遺産総額を、各法定相続人が、民法に定める法定相続分に従って取得したものと仮定して、各法定相続人の法定相続分に応じた取得金額を計算します。
法定相続分とは、相続人が取得する、相続財産の民法に定められた相続割合のことを指します。
例えば、配偶者と子供1人の場合、配偶者の法定相続分は1/2、子供の法定相続分は1/2となります。
このようにして算出された各相続人の取得金額に基づいて、次の手順である税額の計算が行われます。
上記の金額に相続税の税率をかけて、相続税の総額を算出する
各法定相続人の法定相続分に応じた取得金額に税率を乗じて、相続税の総額の基となる税額を算出します。
この速算表に当てはめて算出した税額を合計したものが、相続税の総額になります。
相続税の税率は超過累進課税制を採用しており、取得金額が大きいほど高い税率が適用されます。
これにより、大規模な相続に対する税負担が増加します。
実際に相続した割合に応じ納付税額を算出する
最後に、相続税の総額を、実際に相続した割合に応じて各相続人が納付する税額を算出します。
これにより、各相続人が納付すべき相続税額が明確になります。
この計算は、各相続人が実際に受け取った遺産の割合に基づいて行われます。
したがって、実際に受け取った遺産の割合が大きいほど、納付すべき相続税額も大きくなります。
以上が相続税額の計算方法です。
この計算は複雑に見えますが、一歩ずつ進めていけば理解できます。
相続税の計算は、適切な知識と理解があれば、適切に行うことができます。
必要な情報を揃え、適切な手順を踏むことで、適切な相続税額を計算することができます。
これらの知識を持つことで、相続税についての理解が深まるでしょう。
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相続税の計算例

相続税の計算は複雑に見えるかもしれませんが、具体的な事例を通じて理解を深めることができます。
以下に、妻と子ども2人がいる家庭の場合の相続税の計算事例を示します。
妻と子ども2人の場合
まず、被相続人(亡くなった人)が残した財産の総額を算出します。
この財産には不動産、預貯金、株式などが含まれます。
これらの財産は、それぞれの評価基準に従って評価されます。
不動産の評価は、公示価格や路線価を基に行われ、預貯金や株式はその時点での市場価格で評価されます。
また、評価額は、被相続人が亡くなった時点での価格を基準にします。
このようにして算出された各財産の評価額を合計することで、遺産総額が算出されます。
次に、遺産総額から基礎控除額を引きます。
基礎控除額は
- 3,000万円+(600万円×法定相続人の数)
で計算されます。
この結果、課税される遺産の総額(課税遺産総額)が算出されます。
基礎控除額は、相続税が課税される最低限の財産額を定めるもので、これにより小規模な相続に対する税負担を軽減することが目的とされています。
また、基礎控除額は法定相続人の数に応じて増加するため、相続人が多いほど相続税の負担は軽減されます。
次に、この課税遺産総額を法定相続分に応じて各相続人に割り振ります。
この場合、妻の法定相続分は1/2、子どもたちはそれぞれ1/4となります。
そして、この割り振られた金額に相続税の税率を適用して、各相続人の相続税額を計算します。
例えば、被相続人が2億円の財産を残したとします。
この場合、妻が取得する金額は1億円(2億円の1/2)、子どもたちがそれぞれ取得する金額は5000万円(2億円の1/4)となります。
これらの金額に相続税の税率を適用すると、妻の相続税額は1,670万円、子どもたちの相続税額はそれぞれ560万円となります。
しかし、妻には配偶者控除が適用されるため、妻の相続税額は0円になります。
したがって、この家庭の相続税の総額は1,120万円(560万円×2人)となります。
以上が妻と子ども2人がいる家庭の場合の相続税の計算事例です。
このように、相続税の計算は一見複雑に見えますが、具体的な事例を通じて理解を深めることができます。
相続税の計算は、適切な知識と理解があれば、適切に行うことができます。
必要な情報を揃え、適切な手順を踏むことで、適切な相続税額を計算することができます。
これらの知識を持つことで、相続税についての理解が深まるでしょう。
この情報が役立つことを願っています。
相続税はいくら納めるのか

相続税は、遺産の総額や相続人の数、相続人の関係性などによって変わります。
以下に、配偶者と子が相続人の場合と、子だけが相続人の場合の相続税の計算例を示します。
配偶者と子が相続人の場合
配偶者と子が相続人の場合、配偶者の法定相続分は1/2、子供(2人以上のときは全員で)は2分の1となります。
例えば、遺産総額が1億円の場合、配偶者が取得する金額は1億円の1/2である5000万円、子供たちがそれぞれ取得する金額は5000万円を子供の数で割った額となります。
これらの金額に相続税の税率を適用すると、配偶者の相続税額は1,670万円、子供たちの相続税額はそれぞれ560万円となります。
しかし、配偶者には配偶者控除が適用されるため、配偶者の相続税額は0円になります。
したがって、この家庭の相続税の総額は1,120万円(560万円×子供の数)となります。
早見表
| 遺産総額 | 取得金額(配偶者) | 取得金額(子) | 相続税額(配偶者) | 相続税額(子) | 相続税の総額 |
| 1億円 | 5000万円 | 2500万円 | 0円 | 560万円 | 1120万円 |
子だけが相続人の場合
配偶者がいなくて、子供のみが相続人となる場合、子供の法定相続分は1/2となります。
例えば、遺産総額が1億円の場合、子供たちがそれぞれ取得する金額は1億円を子供の数で割った額となります。
これらの金額に相続税の税率を適用すると、子供たちの相続税額はそれぞれ1,220万円となります。
したがって、この家庭の相続税の総額は2,440万円(1,220万円×子供の数)となります。
遺産総額が一億円の場合の早見表
| 遺産総額 | 取得金額(子) | 相続税額(子) | 相続税の総額 |
| 1億円 | 5000万円 | 1220万円 | 2440万円 |
この早見表は、遺産総額が1億円の場合の相続税の計算例を示しています。
遺産総額や相続人の数、相続人の関係性によって相続税額は変わるため、具体的な計算は専門家に相談することをおすすめします。
また、配偶者控除やその他の控除が適用される場合もあるため、これらの要素も考慮に入れる必要があります。
相続税の2割加算の対象となるケース

相続税の計算は、一般的には相続財産の総額と相続人の数や関係性に基づいて行われます。
しかし、特定の状況下では、相続税額に2割が加算されることがあります。
この2割加算は、一親等の血族や配偶者以外の人が相続または遺贈、相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得した場合に適用されます。
具体的には、以下のようなケースで2割加算が適用されます。
- 被相続人(亡くなった人)から相続または遺贈により財産を取得した人で、被相続人の配偶者、父母、子ではない人(例示:被相続人の兄弟姉妹や、甥、姪として相続人となった人)
- 被相続人の養子として相続人となった人で、その被相続人の孫でもある人のうち、代襲相続人にはなっていない人
この2割加算の制度は、相続税負担を公平にするために設けられています。
たとえば、父から孫(長男の子)へ財産を相続させる場合、通常は相続税が2回かかります。
しかし、直接お父さまからお孫さんへ財産を引き継ぐ場合、相続税の課税を1回減らすことができるので、お孫さんに相続税が2割加算されます。
また、血縁関係が遠い方や、相続人でない方が財産を引き継ぐのは、偶然性が高いと考えられているためです。
このように、相続税の2割加算は特定の状況下で適用される制度であり、その適用条件と理由を理解することは、相続税計算の一部として重要です。
相続税の計算は、適切な知識と理解があれば、適切に行うことができます。
必要な情報を揃え、適切な手順を踏むことで、適切な相続税額を計算することができます。
これらの知識を持つことで、相続税についての理解が深まるでしょう。
相続税の申告は税金がゼロでも必要な場合がある

相続税の申告は、基本的に相続財産が一定額を超えた場合に必要とされます。
しかし、相続税がゼロでも申告が必要なケースが存在します。
例えば、特定の控除を適用して相続税がゼロ円になる場合、その控除を受けるためには相続税申告が必要となります。
また、配偶者の税額軽減を考慮して計算した税額が0円であっても、遺産分割協議を終えたら、遺産分割協議書の写しと印鑑登録証明書を添えて申告しなければ、適用を受けられないため注意が必要です。
配偶者に対する相続税額の軽減
配偶者に対する相続税額の軽減とは、配偶者が遺産分割や、遺贈により実際に取得した正味の遺産額が、次の金額のどちらか多い金額までは配偶者に相続税はかからないという制度です。
具体的には、配偶者が取得する財産が相続税の課税価格の法定相続分以下であれば配偶者に相続税はかからず、1億6000万円以下であれば配偶者に相続税は課されません。
相続税は複雑であり、理解するのは容易ではありません。 特に、配偶者控除という制度は、その複雑さを一層増しています。 この記事では、相続税の配偶者控除について以下の点を中心にご紹介します! 相続税の配偶者控除とは 配偶[…]
未成年者控除
未成年者控除とは、相続人が18歳未満であれば、相続税額から一定額を引くことができる制度です。
この控除は、未成年者が満18歳になるまでの年数につき10万円で計算されます。
障害者控除
障害者控除は、障害者本人や相続人が所得税や相続税を受けられる特例です。
この控除は、障害者が取得する財産が相続税の課税価格の法定相続分以下であれば相続税がかかりません。
相次相続控除
相次相続控除とは、「一次相続から10年以内に二次相続が発生した」場合に、その二次相続に係る相続税額から、一次相続に係る相続税額の一定の割合を控除する制度です。
外国の財産に対する相続税額の控除
外国の財産に対する相続税額の控除とは、相続人が、外国にある被相続人の財産を相続などにより取得した場合、外国において相続税に相当する税金が課税されていたときは、同じ財産に対する国際的な二重課税を防止するために、日本で納めるべき相続税額から、外国において課された相続税相当額を控除することができます。
贈与税額控除
贈与税額控除とは、すでに贈与税を納付している財産に対して相続税が課税された場合には相続税から贈与税を控除する制度のことです。
毎年110万円の範囲内であれば、贈与税は非課税ですが、評価が110万円を超える資金や不動産などの財産を贈与した場合、贈与税がかかります。
相続税の計算例についてよくある質問

相続税の計算例に関する疑問は多岐にわたり、適切な情報を得ることが重要です。
以下は、相続税の計算例についてよくある質問と、その回答をまとめたものです。
相続税の計算はどのように行われますか?
相続税の計算は、まず相続財産の評価額を調べ、遺産総額を算出します。
次に、遺産総額から基礎控除額を引きます。
基礎控除額は「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」で計算されます。
この結果、課税される遺産の総額(課税遺産総額)が算出されます。
次に、この課税遺産総額を法定相続分に応じて各相続人に割り振ります。
そして、この割り振られた金額に相続税の税率を適用して、各相続人の相続税額を計算します。
相続税の基礎控除額はどのように計算されますか?
相続税の基礎控除額は、「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」で計算されます。
この基礎控除額は、相続税が課税される最低限の財産額を定めるもので、これにより小規模な相続に対する税負担を軽減することが目的とされています。
相続税の税率はどのように決まりますか?
相続税の税率は、各相続人が実際に取得した遺産の額ではなく、法定相続分に応じる取得金額によって決まります。
具体的には、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」以上の財産を相続した場合にのみ、相続税が課せられます。
相続税の申告はいつ行うべきですか?
相続税の申告は、相続が開始された日から10ヶ月以内に行う必要があります。
ただし、特別な事情がある場合には、税務署に申請して申告期限を延長することが可能です。
相続税の申告は誰が行うべきですか?
相続税の申告は、原則として全ての相続人が共同して行う必要があります。
しかし、相続人全員が一致して代表者を選ぶことができれば、その代表者だけが申告を行うことも可能です。
相続税の計算例についてのまとめ

ここまで、相続税の計算例についてお伝えしてきました。
相続税の計算例の要点をまとめると以下の通りです。
- 相続税の税率の仕組みは、法定相続分に応じる取得金額によって税率が決まる、取得する遺産が大きいほど高くなる「超過累進課税」、相続人の数が増えると税率が減ることがある、など
- 相続税の2割加算の対象となるケースは、被相続人(亡くなった人)から相続または遺贈により財産を取得した人で、被相続人の配偶者、父母、子ではない人(例示:被相続人の兄弟姉妹や、おい、めいとして相続人となった人)と、被相続人の養子として相続人となった人で、その被相続人の孫でもある人のうち、代襲相続人にはなっていない人
- 相続税の税率はどのように決まるのかは、各相続人が実際に取得した遺産の額ではなく、「法定相続分に応じる取得金額」によって決まる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


