相続登記義務化とは?開始時期や相続登記をしないリスクについてわかりやすく解説

相続した不動産の名義変更手続きである「相続登記」が義務化されました。
これまで放置されていた相続登記ですが、今後は所有者不明土地の増加抑制や、相続トラブルの防止などの効果が期待されています。

そこで今回は、相続登記義務化のポイントを分かりやすく解説します。

  • 相続登記の義務化とは
  • なぜ相続登記が義務化されるのか
  • 相続登記をしない場合の相続人のリスクとは

相続登記義務化について理解するためにもご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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相続登記とは

相続登記とは

相続登記とは、被相続人が所有していた不動産の名義を相続人の名義に変更する手続きです。
法務局で管理されている登記簿(登記記録)には、不動産の所有者に関する情報が記載されています。

不動産を相続した場合は、相続人自身が「相続を原因とする所有権移転登記」と呼ばれる相続登記を申請し、名義変更を行う必要があります。

相続登記については、こちらの記事もお読みください。

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相続登記の義務化とは

相続登記の義務化とは

2024年4月1日から、被相続人が不動産を所有していた場合、相続人による相続登記が義務化されました。
これは、所有権の名義を明確にし、トラブルを防ぐための措置です。

相続登記の義務化は2024年4月1日開始

2020年1月17日に施行された「改正相続法」により、相続登記が義務化されました。
これは、被相続人が亡くなった後、相続人が法定相続分に基づいて財産を承継することを、登記簿に正式に記録する手続きです。

従来、相続登記は任意でしたが、義務化によって、すべての相続人が3年以内に登記申請を行うことが求められます。
義務化の背景には、相続財産の放置によるトラブルの増加や、相続人の権利保護の強化などが挙げられます。

登記を怠ると、最大10万円の罰金が科されるほか、遺産分割協議が難航したり、売却や抵当権設定などの手続きがスムーズに進まなかったりするなどのデメリットがあります。
相続登記は、専門的な知識や手続きが必要となるため、司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

3年以内に登記しなければ、10万円以下の過料

2024年4月1日から相続登記が義務化されました。
相続によって不動産の所有権を得た相続人は、自分が相続を開始したことと不動産の所有権を得たことを認識した日から「3年以内」に相続登記の申請を行う必要があります。

期限内に登記申請をしなかった場合は、法務局から「催告」が行われ、それでも登記申請に応じない場合は、10万円以下の過料が科せられます
ただし、以下のような「正当な理由」がある場合は、期限内に登記申請をしなくても過料は科せられません。

  • 相続人の数が極めて多数で、書類の収集や相続人の把握に多くの時間を要する場合
  • 遺言の有効性について争いがある場合
  • 相続人が重病である場合
  • 経済的に困窮している場合

過去の相続分も義務化の対象

2024年4月1日施行の相続登記義務化は、過去に発生した相続にも遡及適用されます。
これは、遡及効と呼ばれる法的な効果によるものです。

具体的には、2024年4月1日 以前 に発生した相続であっても、相続登記が未了 の不動産は、2027年3月31日 までに登記申請を行うことが義務付けられます。
もし、正当な理由なく上記期限内に申請を怠った場合、過去の相続財産 についても、10万円以下の過料 の対象となる可能性があります。

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なぜ相続登記が義務化されるのか

なぜ相続登記が義務化されるのか

近年、所有者不明の土地が全国で増加し、社会問題となっています。
相続登記が行われていない土地は、誰が所有者なのか分からず、放置されるケースが多く見られます。

こうした土地は、公害や土砂流出、建物の倒壊などのリスクを抱えているにもかかわらず、対策を進めることが困難です。

さらに、行政が土地を買い取って整備しようとしても、所有者不明の場合には、交渉を進めることができません。
これらの問題を解決するため、2024年4月1日から相続登記が義務化されました。

罰則以外に起こり得る相続登記の放棄リスク

罰則以外に起こり得る相続登記の放棄リスク

相続登記は、被相続人の名義になっている不動産や預貯金などの財産を、法定相続人に移転するための手続きです。
しかし、意外と多くの相続人がこの手続きを放置しがちです。

確かに、2023年4月から相続登記の義務化が施行されたとはいえ、罰則はまだそれほど厳しくありません。
相続登記を放置することには、罰則以外にも様々なリスクが潜んでいます。

不動産を売却できない

相続登記を怠ると、不動産の売却が難しくなります。

相続登記が行われていない土地や建物は、売却や担保設定による融資ができません
これは、登記簿上の所有者が相続人ではなく、名義変更が済んでいないためです。

買主や金融機関は、所有権の移転を確認できない物件の取引には応じないからです。

差し押さえられる場合がある

相続人が借金を抱えている場合、相続登記を行うことで、 差し押さえ などのリスクが発生する可能性があります。
債権者は、借金者だけでなく、 その相続人 の財産も差し押さえることができます

つまり、 借金を抱えていない相続人 の財産も、 差し押さえの対象となる 可能性があるのです。

差し押さえのリスク

差し押さえされると、以下の様な不利益を受けることになります。

  • 競売にかかる: 差し押さえられた財産は、競売にかけられ、 市場価格よりも低い価格で売却される可能性があります。
  • 住む場所を失う: 差し押さえられたのが住んでいる家だった場合、 住む場所を失う ことになります。
  • 生活に支障が出る: 差し押さえられたのが預貯金だった場合、 生活費が引き出せなくなり、生活に支障が出る ことになります。

差し押さえリスクを回避する方法

差し押さえリスクを回避するには、以下の方法があります。

  • 早めに相続登記を行う: 相続登記を行うことで、 誰が相続人なのか が明確になり、債権者は 誰に請求すればいいのか がわかるようになります。
  • 相続放棄をする: 借金が多い場合は、 相続を放棄する ことを検討しましょう。

相続放棄をすれば、 借金を含めたすべての財産を相続しなくて済みます 。
ただし、相続放棄には 期限 があるので、早めに手続きを進める必要があります。

相続登記義務化の問題点

相続登記義務化の問題点

2024年4月1日から相続登記義務化がされます。
所有権の明確化やトラブル防止などのメリットが期待できます。

しかし、一方で、手続きの煩雑さや費用負担の増加など、いくつかの問題点も指摘されています。
問題点を具体的に見ていきましょう。

登録免許税などの費用負担が発生する

相続登記には、登録免許税という税金と、場合によっては司法書士などの専門家に依頼する際の代行費用が発生します。
登録免許税は、不動産の固定資産税評価額に基づいて算出され、その0.4%となります。

具体的には、下記のような計算式で算出されます。
登録免許税額 = 固定資産税評価額 × 0.4%

例えば、固定資産税評価額が1,000万円の場合、登録免許税額は4万円となります。

相続人全員が関与する必要があり、手続きが複雑(h3)

相続登記の手続きでは、相続人全員が関与し、共同で進めることが求められます。
特に、遺産分割協議を行う場合には、全相続人の同意が必要となり、意見の不一致がある場合は手続きが長引く可能性があります。

また、相続人が複数にわたる場合や、すでに亡くなっている相続人がいる場合は、「数次相続」と呼ばれる事態が発生し、さらに手続きが複雑化します。

加えて、遺産分割協議書の作成には、不動産の登記事項証明書や戸籍謄本などの多くの書類が必要となるため、書類の準備にも手間と時間がかかります。
これらの手続きに不慣れな場合や、相続人間での連絡がスムーズでない場合、必要書類の収集や協議の進行が大幅に遅れることもあります。

2024年4月1日から相続登記が義務化されることで、相続人全員が関与して手続きを完了させる必要性が一層高まります。
義務化に伴い、期限内に手続きを行わない場合、過料が科されるリスクもあるため、早めに専門家に相談することが重要です。

司法書士や税理士などの専門家を活用することで、手続きの円滑化を図り、相続人間のトラブルを未然に防ぐことができます。

相続登記義務化により一部手続きが簡素化

相続登記義務化により一部手続きが簡素化

2024年4月1日に施行された相続登記の義務化に伴い、法務局では、相続登記手続きをより円滑かつ迅速に行うために、一部手続きの簡素化を導入しました。
具体的に見ていきましょう。

相続人申告登記の申出により負担軽減

相続登記義務化に伴い、2024年4月1日から相続人となった方は、3年以内に相続登記を申請する必要があります。
そこで、今回新設されたのが相続人申告登記制度です。

これは、相続人自身が法務局に相続発生と相続人であることを申出することで、相続登記の義務を一部履行したとみなされる制度です。

メリット

  • 相続登記の申請手続きが困難な場合でも、罰則を回避できる
  • 相続財産の名義変更手続きをスムーズに行うことができる
  • 将来的に相続登記をスムーズに行うための第一歩となる

デメリット

  • 相続登記自体は完了していないため、所有権移転や抵当権設定などの登記はできない
  • 申出できるのは相続人本人のみ

不動産の所有権を主張するには正式な手続きが必要

相続人申告登記は、相続が発生したことを法務局に届け出る手続きであり、相続登記義務の罰則を回避するための便利な制度です。

しかし、被相続人から相続した不動産の所有権を主張するには、相続登記の申請手続きを別に進める必要があります。
相続人申告登記と相続登記は、混同しやすいので注意が必要です。

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相続登記をしない場合の相続人のリスク

相続登記をしない場合の相続人のリスク

相続が発生した際、多くの方が「面倒だから後回しにしておこう」と考えるかもしれません。
しかし、相続登記を怠ったまま放置することは、あなた自身や大切な家族に思わぬリスクをもたらす可能性があります。

ここでは、相続登記をしない場合に起こり得る具体的なリスクについて、分かりやすく解説します。

権利関係が複雑になり、相続登記が困難に

相続登記をせずに放置していると、相続人の数が増えたり、住所が変わったりして、権利関係が複雑化し、将来、相続登記が困難になるケースが増えています。

例えば、所有者が亡くなり、相続人が3人の子供だった場合、相続登記をせずに3人が亡くなり、その子供たちが相続人となると、相続人の数は一気に9人に増加します。
さらに、その子供たちも亡くなれば、相続人はさらに増えていきます。

相続人が増えると、全員の連絡先や同意を得るのが難しくなり、遺産分割協議もうまくまとまらない可能性が高くなります。
さらに、相続登記に必要な戸籍や住民票などの書類を集めるのも困難になり、手続きが長引くことになります。

このような事態を避けるために、相続が発生したらできるだけ早めに相続登記を進めることが重要です。

不動産の売却や担保提供ができない

相続登記は2024年4月から義務付けられました。

相続した不動産は、名義を被相続人から相続人へ変更する必要があります。
この手続きを怠ると、10万円以下の過料が科される可能性があります。

相続登記が義務化された理由はいくつかあります。

1つは、所有者不明土地の問題を解消するためです。
不動産を相続しても登記をしないまま放置すると、所有者がわからなくなり、土地の売却や担保提供などができなくなります。

相続登記は、相続発生後3年以内に済ませる必要があります。

不動産の差押や共有持分を売却されるリスク

相続した不動産に差押や競売の危機が迫っているかもしれません。

被相続人が借金を抱えていた場合、債権者は相続人の共有持分を差し押さえ、競売にかけさせることができます。
これは、たとえ遺産分割協議がまだ行われていない場合でも起こりえます。

競売にかけられた不動産は、市場価格よりも低い価格で売却されることが多いため、相続人は大きな損失を被る可能性があります。

また、競売手続きは複雑で時間がかかるため、精神的にも負担が大きくなります。
このような事態を避けるためには、被相続人の借金状況を早急に把握し、適切な対策を講じることが重要です。

具体的には、以下の点に注意しましょう。

  • 被相続人の借金状況を調査する
  • 債権者と交渉する
  • 弁護士に相談する

もし、あなたが相続した不動産が差押や競売の対象となる可能性があると感じたら、すぐに専門家に相談することをおすすめします。

すぐに相続登記ができないときの救済策

すぐに相続登記ができないときの救済策

2024年4月1日から、不動産を相続した場合は、相続人全員が3年以内に相続登記を申請することが義務化されました。
期限内に登記申請をしなかった場合は、過料の対象となる可能性があります。

相続人申告登記とは、相続人申告登記は、相続登記ができない場合に、暫定的に相続登記義務を履行したとみなされる制度です。

相続人申告登記のメリット

  • 相続登記よりも簡便な手続きで済む
  • 書類だけでなくオンラインでの申出も可能
  • 押印や電子署名は不要
  • 相続人全員の同意が不要

相続人申告登記のデメリット

  • 不動産の所有権を取得したことにはならない
  • 売却や担保設定には相続登記が必要

相続登記義務化についてのよくある質問

相続登記義務化についてのよくある質問

相続登記義務化についてのよくある質問とその回答を紹介します。

相続登記は誰がどこで行うの?

相続登記は、不動産を相続した人が手続きを行う義務があります。具体的には、相続人の中で不動産を相続することが決まった人が主体となり、手続きを進めます。遺産分割協議によって複数の相続人が共同で所有する場合も、それぞれの持分について登記を行う必要があります。

登記の手続きは、不動産が所在する地域を管轄する法務局で行います。例えば、不動産が東京都にある場合、東京都内の管轄法務局が窓口となります。なお、法務局への出向が難しい場合は、郵送による申請も可能です。

登記手続きでは、以下の書類が必要です。

  • 被相続人の戸籍謄本および住民票の除票
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 不動産の固定資産評価証明書
  • 遺産分割協議書(必要に応じて)
  • 相続人の印鑑証明書

書類の準備や申請書の作成には手間がかかるため、不慣れな場合や複雑なケースでは司法書士に依頼することを検討すると良いでしょう。また、2024年4月1日以降は相続登記が義務化され、手続きを怠ると過料のリスクが生じるため、早めの対応が重要です。

相続登記義務化に伴う費用はどれくらい必要か

相続登記義務化に伴い、手続きを進める際にはいくつかの費用が発生します。以下に主な費用の内訳を示します。

1. 登録免許税

登録免許税は、不動産の固定資産税評価額に基づいて計算されます。相続登記の場合、税率は固定資産税評価額の 0.4% です。例えば、評価額が1,000万円の不動産では、登録免許税は4万円となります。

2. 必要書類の取得費用

相続登記に必要な戸籍謄本、住民票、固定資産評価証明書などの書類を取得するための費用がかかります。

  • 戸籍謄本(1通):約750円
  • 住民票(1通):約300円
  • 固定資産評価証明書(1通):300~400円程度 全体で数千円~1万円程度になることが多いです。

3. 司法書士への依頼費用(任意)

手続きをスムーズに進めるために司法書士に依頼する場合、報酬として5万~10万円程度が相場です。不動産が複数ある場合や複雑な案件では、費用が増加することがあります。

4. その他の費用

  • 遺産分割協議書の作成費用(自分で作成する場合は不要ですが、専門家に依頼する場合は数万円がかかります)。
  • 法務局への交通費や郵送費(数百円~1,000円程度)。

合計費用の目安

すべてを自分で行う場合は数千円~1万円程度で済む場合もありますが、専門家に依頼した場合は10万円以上かかることもあります。義務化に伴い、期限内に手続きを完了させることが求められるため、費用を見積もり、早めに準備を進めることが重要です。

相続登記を行うために必要な書類は何があるの?

相続登記を行うには、以下の書類が必要となります。これらは、被相続人(亡くなった方)や相続人、不動産に関する情報を証明するために使用されます。

1. 被相続人(亡くなった方)に関する書類

  • 出生から死亡までの連続した戸籍謄本
    被相続人が生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍謄本を揃える必要があります。これにより、相続人を確定するための根拠資料となります。
  • 住民票の除票
    被相続人の最後の住所を確認するために必要な書類です。

2. 相続人に関する書類

  • 戸籍謄本
    各相続人の戸籍謄本を用意します。これにより、相続権を証明します。
  • 住民票
    相続登記で不動産を取得する相続人の住民票が必要です。

3. 不動産に関する書類

  • 固定資産評価証明書
    相続する不動産の評価額を確認するために使用されます。固定資産税の算出基準となる評価額が記載されています。

4. その他の必要書類

  • 遺産分割協議書
    相続人全員で遺産の分割方法を協議した場合、その内容を記載した協議書を作成します。全員の署名と実印が必要です。
  • 相続人全員の印鑑証明書
    遺産分割協議書を添付する際に必要です。

これらの書類は、市区町村役場や法務局で取得可能です。ただし、必要書類は相続内容や不動産の状況によって異なる場合があります。手続きに不安がある場合は、司法書士や専門家に相談することでスムーズに進めることができます。

相続登記義務化についてまとめ

相続登記義務化についてまとめ

ここまで相続登記義務化についてお伝えしてきました。
相続登記義務化をまとめると以下の通りです。

  • 2024年4月1日から、被相続人が不動産を所有していた場合、相続人による相続登記が義務化された
  • 相続登記が行われていない土地は、誰が所有者なのか分からず、放置されるケースが多く見られ相続登記が義務化された
  • 相続登記をしない場合の相続人のリスクは、権利関係が複雑になり、相続登記が困難になったり、不動産の売却や担保提供ができない点などが挙げられる

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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