相続放棄と生活保護|受給者が知っておくべき手続きと注意点

生活保護受給中に相続が発生したらどうすればいいか、不安を感じる方もいるのではないでしょうか。

本記事では、相続放棄と生活保護について以下の点を中心にご紹介します!

 

  • 生活保護受給中に相続が発生した場合
  • 生活保護を受けていると相続放棄できないケース
  • 生活保護を受けていても相続放棄できるケース

 

相続放棄と生活保護について理解するためにもご参考いただけると幸いです。

ぜひ最後までお読みください。

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生活保護受給者に相続が発生した場合

生活保護受給中に相続が発生した場合は、まず以下の点に注意しましょう。

ケースワーカーに相談する

生活保護を受給している方が遺産を相続した場合、その相続によって生活保護が停止または廃止される可能性があります。このため、遺産相続が発生した場合には、必ず担当のケースワーカーに早い段階で相談することが重要です。

ケースワーカーは、生活保護受給者に対して遺産相続が与える影響を詳しく説明し、対応策を提供してくれるでしょう。

 

また、相続放棄をする場合も注意が必要です。生活保護の受給は相続財産に関連するため、相続放棄が適切でない場合、生活保護の継続に影響を及ぼすことがあります。そのため、相続に関する決定を行う前に、ケースワーカーとの相談をしっかり行い、法律的なアドバイスを受けることがおすすめです。

行政に相続が発生したことを申告する

生活保護受給者が遺産を相続した場合、遺産の総額が一定額を超えると相続税の申告が必要になります。生活保護を受けている方でも、相続税が発生する場合には、相続税の申告を通常通り行う必要があります。

相続税は、生活保護とは別の税法であり、生活保護の免除対象には含まれません。

 

ただし、相続税には基礎控除が設けられており、以下の控除額が適用されます。

 

  • 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

 

この基礎控除内で収まる場合は、相続税の申告や納税は不要ですが、それを超える遺産額の場合は申告が義務付けられます。

 

また、生活保護受給者は、遺産を相続した場合は速やかに福祉事務所に届け出をしなければなりません。

遺産相続の申告を怠ると、不正受給として扱われ、過去に受けた保護費を返還することになり、その際には最大40%の上乗せ徴収が行われることがあります。相続が発生した際は必ず申告を行い、適切な手続きを踏むことが重要です。

生活保護における収入の考え方

生活保護を受給するためには、世帯の収入が最低生活費に満たないことが求められます。この最低生活費は、日本国憲法で保証される「健康で文化的な最低限度の生活」を基準に、厚生労働省が設定した金額です。

生活保護は、世帯全体の収入や資産を元に、最低限度の生活を維持するために支給されます。

 

生活保護を受けるためには、全ての資産を売却する必要があり、例えば自家用車や貴金属、住宅ローンの残った住宅なども売却対象となります。

 

しかし、生活に必要なもの(洗濯機や電子レンジなど)は売却しなくて良い場合もあります。また、障害を持つ場合など、特別な事情により自家用車を所有することが認められるケースもありますが、これについてはケースワーカーとの相談が必要です。

 

生活保護の受給を受けるためには、常に正確な収入報告が求められ、収入や資産が増えると保護の支給額が調整されます。そのため、遺産相続などで収入が増えた場合は、必ずケースワーカーに報告し、適切な対応を受けることが重要です。

生活保護を受けていても相続放棄はできる?

生活保護を受給している方でも、ほかの相続人と同じように相続放棄をすることは可能です。相続放棄は、相続の開始を知った日から3ヶ月以内に管轄の家庭裁判所に申立てを行い、被相続人の財産や負債を一切引き継がない意思を表明する手続きです。

 

ただし、生活保護受給者が相続放棄を行っても、保護費の受給停止や廃止を回避するために放棄をすることは認められません。生活保護は「自助・共助・公助」の原則に基づいており、資産や権利を最大限に活用しなければならないとされているため、相続放棄が正当な理由なく行われると、生活保護が停止されることもあります

 

したがって、相続放棄は条件を満たしていれば認められますが、受給停止を避けるための手段としては使用できません。相続放棄を選んだ場合、相続した遺産を生活費として使用し、残りがあればその後に生活保護を申請する形になります。

相続放棄が生活保護に与える影響

生活保護受給者が相続放棄を検討している場合、以下のポイントを抑えることが大切です。

生活保護法の規定と判断基準

生活保護法では、「利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、最低限度の生活を維持するために活用すること」が生活保護を受給するための要件として定められています(生活保護法第4条1項)。

これに基づき、相続放棄をした場合、相続した遺産が最低限度の生活維持に役立つと考えられ、生活保護を受ける資格を失う可能性があります

 

例えば、預貯金や不動産などのプラスの遺産があった場合、それを生活費に使わず相続放棄をすることは、生活保護法に反する行為として認定されることがあります。生活保護を受けるためには、まず利用できる資産を生活の維持に活用しなければならないため、相続放棄が認められない場合があります。

不当な処分とみなされないケース

生活保護受給者が相続放棄をした場合でも、必ずしも生活保護が打ち切られるわけではありません。特に、遺産が経済的にマイナスとなる場合や生活維持に不利益をもたらす場合は、相続放棄後も生活保護を受給し続けることができます。

 

例えば、被相続人が多額の借金を抱えており、相続した遺産の価値がマイナスであれば、遺産を相続することで経済的に困難な状況が生まれます。この場合、相続放棄は生活保護の受給にとって正当な選択となります。

 

また、遺産が物理的に活用困難な場合もあります。遠方にある老朽化した建物を相続した場合、維持管理費が高く生活費に使うことができないため、相続放棄をしても生活保護を継続できる可能性があります。

 

以上のように、生活保護の趣旨を考慮し、遺産が生活に役立たないと認められれば、相続放棄後に生活保護を受け続けることができる場合もあります。

相続放棄の手続きと流れ

ここでは、相続放棄の流れについて解説します。

必要書類

相続放棄の手続きを行う際、必要な書類を準備することが重要です。共通して必要となる書類は、まず「相続人であることを証明する戸籍謄本」「被相続人の死亡を証明する死亡診断書」または「戸籍謄本」が含まれます。

また、相続放棄を申し立てるためには、被相続人の相続財産を調査した結果をもとに記入した「相続財産調査書」を提出することも求められます。

 

加えて、相続放棄の申立てにかかる費用を準備する必要があります。これには、書類の取得費用や郵送費用、印紙代などが含まれます。

 

さらに、相続放棄を申立てる本人が未成年の場合は、法定代理人による申し立てとなるため、その際の代理権を証明する書類も必要です。家庭裁判所から照会書が届く場合もありますので、しっかりと確認しておくことが大切です。

手続きの流れ

相続放棄の手続きは、慎重に進める必要があります。最初に行うべきことは、被相続人の財産調査です。相続放棄は一度申立てを行うと基本的には撤回できないため、遺産がプラスかマイナスかを事前に確認することが重要です。

 

財産調査には、預貯金や不動産の確認が含まれます。預貯金は通帳や金融機関からの通知書を確認し、不動産は固定資産税通知書などで調べることができます。財産調査の方法が不安な場合は、弁護士に依頼することも可能です。

 

次に、相続放棄の手続きにかかる費用を準備します。手続きにかかる費用は、書類取り寄せや郵送費用、印紙代などを含めて3,000円〜5,000円程度です。費用が整ったら、相続人本人が家庭裁判所に相続放棄を申し立てます。

 

申立先は被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。相続放棄の申し立ては被相続人が亡くなった日から3ヶ月以内に行う必要があります。この期間内に必要書類とともに手続きを完了させましょう。

相続放棄と生活保護についてのよくある質問

ここでは、相続放棄と生活保護についてよくある質問を紹介していきます。

生活保護受給者は不要な不動産を相続放棄できますか?

生活保護受給者が相続した不動産が処分困難な場合、相続放棄が認められることがあります。例えば、利用価値の低い農地や老朽化した家屋など、管理に費用がかかり生活費に圧迫をかけるような場合です。

このような不動産を相続しても生活保護受給者の生活を維持するためには活用できず、かえって負担が増してしまいます。そのため、相続放棄をしても生活保護には問題がないとされることがあります。

 

ただし、相続放棄が生活保護に与える影響は、相続財産や受給者の生活環境を総合的に判断する必要があります。処分が困難な不動産がある場合でも、最終的な判断は担当のケースワーカーが行います。

そのため、相続放棄を検討する際には事前にケースワーカーに相談し、アドバイスを受けることが重要です。

 

また、相続放棄によってほかの親族に相続権が移る可能性があるため、親族にその旨を伝えることも大切です。

生活保護を受給しながら相続できる遺産は何ですか?

生活保護を受給しながら相続できる遺産には、いくつかの条件があります。例えば、相続する財産が少額であれば、生活保護に影響を与えず、そのまま相続することができます。

 

相続した現金が1ヶ月分の生活費に満たない場合、その財産を使っても最低限度の生活を維持できないため、生活保護に問題が生じることはほとんどありません

しかし、100万円以上の預貯金を相続した場合生活保護が「廃止」される可能性があります。保護費が減額されたり、一定期間だけ支給されることも考えられますので、事前に専門家やケースワーカーに相談しておくことが重要です。

 

また、居住用不動産や事業用の設備など、生活に必要な資産は相続しても生活保護の受給に影響を与えることなく保有できます

例えば、親名義の家を相続しても、生活保護を受けながらそのまま住み続けることが可能です。

 

ただし、資産価値が高く換金可能な不動産を相続した場合、受給停止や廃止になる可能性があるため注意が必要です。

相続放棄と生活保護についてのまとめ

ここまで相続放棄と生活保護についてお伝えしてきました。

相続放棄と生活保護についての要点をまとめると以下の通りです。

 

  • 生活保護受給中に相続が発生した場合、まず担当のケースワーカーに相談することが重要であり、申告を怠ると不正受給と判断され、保護費の返還を求められる可能性がある
  • 生活保護受給中でも相続放棄は可能だが、「生活保護を継続するため」という理由での放棄は認められないことがあり、生活保護が停止・廃止される可能性がある
  • 多額の借金など負債が財産を上回るケースや、遠方の管理困難な不動産など、生活維持に役立たず、かえって負担となるようなマイナスの財産がある際は、遺産を放棄する場合も、生活保護に影響を与えずに相続放棄できる場合がある

 

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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