家族信託は、財産を効果的に管理し、将来の世代への継承をスムーズに行うための重要なツールです。
しかし、その手続きは複雑で、専門的な知識を必要とします。
本記事では家族信託の手続きについて以下の点を中心にご紹介します。
- 家族信託とは
- 自力で家族信託の手続きをするメリット
- 自力で家族信託の手続きをするデメリット
家族信託の手続きについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
相続ナビに相続手続きをお任せください。
スマホ・PCで登録完了
役所などに行く必要なし
家族信託とは

家族信託とは、財産の管理・運用・処分を信頼できる家族に任せることを指す言葉です。
家族信託は、自分の老後や介護等に備え、保有する不動産や預貯金などを家族に託し、管理・処分を任せる家族のための財産管理のことを指します。
家族信託は、委託者・受託者・受益者の三者から成り立っています。
具体的な活用例としては、賃貸経営があります。
家族信託による賃貸経営の場合、オーナーが委託者、家族が受託者となり、オーナーにもしものことがあっても賃貸経営や受託者の家族が継続してくれます。
家賃収入は受益者のものとなりますが、このようなケースではオーナーを委託者兼受益者にするのが一般的です。
つまり、オーナーが認知症になっても、賃貸経営にはほとんど影響がないということです。
家族信託の手続きは、弁護士や司法書士などへ依頼するのが一般的です。
信託契約や相続の専門知識が必要なため、法律職へ依頼するケースが多くなっていますが、自分で手続きすることも十分可能です。
家族信託の詳しい内容については、こちらの記事でも解説しています。
家族信託は、私たちの財産を次世代に安全に継承するための重要な手段となっています。 しかし、そのメリットと具体的な運用方法については、まだ十分に理解されていないかもしれません。 本記事では家族信託について以下の点を中心にご紹介します。[…]
自力で手続きをするメリット・デメリット

家族信託の手続きを自分で行うことは可能ですが、メリットとデメリットがあるので、自分で行う場合には十分な知識と理解が必要です。
また、一般的には弁護士や司法書士に依頼するのが一般的であるため、専門家の助けを借りることをお勧めします。
以下では、自力で家族信託を行うことについてのメリットとデメリットについて解説します。
自力で家族信託の手続きをするメリット
ここでは自力で家族信託を行うことについてのメリットについて解説します。
費用を抑えられる
最大のメリットは、司法書士や弁護士などの専門家に対するコンサルティング報酬や、契約書作成の報酬がかからないことです。
よって、数十万円〜数百万円の手数料を節約できます。
情報漏洩を防ぐ
家族信託の手続きを自分で行うことで、財産の内容を第三者に知られることなく、プライバシーを保てます。
自身で全てをコントロール
自分で手続きを行うことで、全ての手続きを自分でコントロールできます。
これにより、自分の意志が反映され、自分自身で信託契約の内容を理解しやすくなります。
自力で家族信託の手続きをするデメリット
ここでは自力で家族信託を行うことについてのデメリットについて解説します。
専門知識が必要
家族信託の手続きを自力で行う場合、法律や税務に関する専門知識が必要となります。
また、手続きが煩雑であるため、専門家に依頼することも一考に値します。
書類の不備による無効化のリスク
自力で家族信託契約の内容を作成する場合、書類に不備があると、家族信託が無効になる可能性があります。
また、信託口口座の開設でも、信託契約書にミスがあれば、審査が通らない可能性もあります。
贈与税が課税される場合がある
家族信託は委託者と受益者が同一であることが一般的です。
委託者と受益者が異なる場合には、財産を贈与されたものとみなされ、贈与税が課せられる可能性があります。
手続きが煩雑
家族信託の手続きは複雑で、信託契約書の作成から信託口口座の開設、不動産の名義変更など、多くの手続きを自分で行う必要があります。
これらの手続きは時間と労力を要し、日常生活や仕事に支障をきたす可能性があります。
家族信託の流れ

家族信託は、財産の管理と継承をスムーズに行うための有効な手段ですが、その設定や運用は一見複雑に見えるかもしれません。
ここでは、家族信託の設定から運用、解約に至るまでの流れについて詳しく解説します。
家族信託の目的と内容を確認
家族信託は、財産の管理や承継を円滑に行うための仕組みであり、その目的と内容は多岐にわたります。
信託の設定者(信託設定者)は、自己の財産を信託の受益者(通常は家族)の利益のために管理・運用する信託業者に移転します。
これにより、信託設定者は自身の生前中に財産の管理を専門家に委ねることができ、また、死亡後の財産の分配を事前に定めることが可能となります。
家族信託は、相続税対策や事業承継、資産保全など、様々な目的で利用されています。
家族信託の目的と内容の確認方法は以下の通りです。
- 家族信託の目的を明確にする: 家族信託の目的は、相続対策、認知症対策、資産管理など、様々な形で設定できます。
- 信託の内容を決定する:信託する財産、受託者、受益者など、信託契約の主要な要素が含まれます。
- 家族間で話し合う: 全員が信託の目的と内容を理解し、同意することが確認されます。
信託契約書を作成
信託契約書を作成する際の手順は以下の通りです。
- 信託の目的と内容を明確にする: 信託契約書を作成する前に、信託の目的と内容を明確にします。
これには、信託する財産、受託者、受益者など、信託契約の主要な要素が含まれます。 - 信託契約書を作成する: この契約書には、信託の詳細な条件や受託者の義務、信託財産の管理方法などが記載されます。
- 公正証書にする: 公正証書は、公証人が作成する公文書で、その内容は公証人によるチェックを経ているため、高い証拠力があります。
信託契約書を公正証書化
信託契約書を公正証書化する手順は以下の通りです。
- 専門家を探す
- 信託契約の内容を決める
- 公証役場で打ち合わせをする
- 公正証書の原案を確認する
- 公正証書を作成してもらう
- 正本・謄本を交付してもらう
初めに、専門家を探し出し、打ち合わせの予約を行います。その後、専門家と一緒に信託契約の詳細を決定します。
専門家は公証役場で打ち合わせを進め、公正証書の原案を作ります。
本人はその原案を確認し、問題がなければ公証人に公正証書の作成を依頼します。
最終的に、公証人から正本と謄本を受け取ります。
これらの一連の流れにより、信託契約書は公正証書化されます。
信託財産の名義変更
信託財産の名義変更は、信託契約が締結された後に行われます。
信託財産が委託者の名義のままでは受託者が管理していくことはできず、受託者による名義変更はできないため、各種財産の名義変更等の手続きが必要になります。
信託用の銀行口座を開設
信託用の銀行口座を開設する手順は以下の通りです。
- 信託契約の内容を専門家に相談する
- 金融機関で信託契約書の審査を受ける
- 金融機関で新規口座を開設する
信託用の銀行口座を開設するための手順は、まず専門家に信託契約の内容について相談することから始まります。
信託契約は設計内容の自由度が高く、モデルとなる例も豊富なため、契約書の不備が原因で契約が無効になる可能性があります。
そのため、希望に沿った契約書を作成するためには、専門家の助けが必要です。
次に、金融機関で信託契約書の審査を受けます。
信託契約書の内容に不備があると、銀行の審査に通らず口座が開設できないため、この手順は重要です。
最後に、金融機関で新規口座を開設します。
この口座は受託者名義の信託管理用口座となります。
これらの手順を踏むことで、信託用の銀行口座の開設が可能となります。
信託による財産管理を開始
信託による財産管理は受託者が責任をもって行うことが重要です。
信託契約書で取り決めた内容に基づいて運用を行いましょう。
家族信託の開始に必要なお金

家族信託を始めるにも、様々な費用が掛かります。
費用について気になる方も多いのではないでしょうか?
以下では、家族信託の開始に必要な費用と税金について詳しく説明します。
家族信託の開始に必要な費用
- 専門家への報酬
家族信託の組成を専門家に依頼した場合、信託財産の1.5%程度の費用がかかることが多く、家族信託を取り扱う企業や専門家によっては、信託契約スタート後も毎年費用を請求する場合もあります。 - 公正証書作成費用
一般的には3.3万円〜11万円の間で考えておけば良いでしょう。 - 信託登記にかかる登録免許税
不動産を信託財産に入れると、不動産の名義を変更する必要があり、その際、名義変更にかかわる税金として不動産の固定資産税評価額の0.4%(土地は0.3%)の額が登録免許税として課税されます。
家族信託の開始に必要な費用
家族信託は、あらゆる場面を想定した契約であり、その組成には専門的な知識が必要なため、専門家に依頼することが一般的で、その際には以下のような費用が発生します。
- コンサルティング報酬:信託財産評価の1.1%程度(最低33万円)
- 公正証書作成費用:3.3~11万円
- 信託登記にかかる登録免許税:固定資産評価額の0.3~0.4%
- 専門家への報酬:信託契約書作成報酬(報酬相場:11~16.5万円)、信託登記報酬(報酬相場:11~16.5万円)
これらの費用は専門家や企業により異なる場合があり、家族信託を取り扱う企業や専門家によっては、信託契約スタート後も毎年費用を請求する場合があります。
家族信託の開始に関わる税金
家族信託の開始に関わる税金については、相続税や贈与税をはじめとして、所得税、登録免許税、不動産取得税などが考えられます。
以下でそれぞれについて解説します。
- 相続税:家族信託は、相続税対策の一つとして利用されることがありますが、信託財産は相続税の課税対象となる可能性があります。
- 贈与税:信託財産を受託者に移転する際には、贈与税が発生する可能性があります。
- 所得税:信託財産から発生した収益に対して所得税が課税される可能性があります。
- 登録免許税:信託財産の名義を委託者から受託者に変更する際には、登録免許税が発生します。
- 不動産取得税:不動産を信託財産とする場合、不動産取得税が発生する可能性があります。
これらの税金は、信託契約の内容や信託財産の種類、金額によって異なります。
家族信託にかかる費用については、こちらの記事もお読みください。
「家族信託」は、財産を管理して、将来の世代に安全に継承するための重要な手段です。 しかし、その設立と運用には一定の費用が発生します。 この記事では、以下のポイントについて解説します。 家族信託とは 家族信託にかか[…]
家族信託を始める際の注意点

家族信託を始める際には、その適用範囲、設定の複雑さ、費用、そして法的な要件など、多くの要素を考慮する必要があります。
家族信託を始める際には、以下のような注意点があります。
信託財産の名義は受託者
家族信託を設定する際、信託財産の名義は受託者となります。
これは、信託契約により、委託者(信託設定者)が自身の財産を受託者(信託管理者)に託し、受託者がその財産を管理し、受益者の利益のために使用するという信託の性質上、必要な措置です。
この名義変更は、信託財産が不動産の場合、登記簿上でも反映されます。
つまり、信託財産となる不動産の所有者は、法的には受託者となります。
しかし、これはあくまで法的な手続きであり、実質的な所有権は委託者が保持しています。
受託者は、委託者の意向に従って信託財産を管理し、受益者の利益のために使用する義務があります。
したがって、信託財産の名義が受託者になることによる影響は、法的な手続きに過ぎず、信託契約の目的や内容によります。
信託口座の開設が困難
信託専用に管理できる銀行口座を新たに開設することが推奨されますが、全ての銀行で利用できるわけではありません。
また、預け入れの最低額があるなど、口座開設が不可能な状況も存在します。
受託者の義務
家族信託の受託者は、個々の財産と信託財産を明確に区別して管理する責任があります。
また、信託財産の管理者としての注意義務や、信託契約の規定に従う必要があります。
さらに、自身で財産の管理を行う責任や、収支の記録を作成する責任もあります。
そして、何らかの損失が発生した場合には、その補填を行う責任も負います。
これらはすべて、家族信託の受託者が担うべき義務と責任です。
つまり、家族信託の受託者になった場合は、通常、信託契約が終了するまでの長い期間、重い負担がのしかかることになります。
したがって、受託者としての役割を果たす人が見つからず、理想とする家族信託が具現化できない状況も生じる可能性があります。
これは、家族信託の設立における一つの課題と言えるでしょう。
善管注意義務
受託者は善良な管理者の注意をもって信託事務を処理します。
これは、受託者が信託財産を管理し、必要に応じて処分する際に、一般的に期待される注意義務を遵守することを意味します。
忠実義務
受託者は、受益者のために忠実に信託事務の処理をしなければなりません。
受託者が受益者の利益を最優先に考え、受益者の利益に反する行為を避けることを意味します。
分別管理義務
受託者は、信託財産と自身の固有財産、また他の信託財産とを分別して管理しなければなりません。
これは、信託財産が受託者の個人財産や他の信託財産と混同されることを防ぐための義務です。
その他の義務
受託者は、信託事務の処理を第三者に委託する場合、適切な方に委託しなければならず、また当該第三者に対して適切かつ必要な監督を行います。
また、受託者は信託財産に係る帳簿その他の書類を作成し、保存しなければなりません。
家族信託の対象外
家族信託の対象外になるものもあります。
家族信託の対象外になる場合に関して、以下で解説します。
金銭的価値に置き換えられないもの
個人の生命や名誉、借金や他人に借金した場合についての保証債務など、金銭的価値に置き換えられないものは、家族信託の対象とすることはできません。
一身専属的な財産
財産的価値はありますが、一身専属的な財産については信託の対象にできません。
例えば、年金受給権や生活保護受給権は、委託者本人を離れて受託者に名義をうつすことはできません。
実務上困難な財産
法的には家族信託の対象とできる財産であっても、実務上困難なものもあります。
例えば、上場株式や農地のように信託財産にしづらいものもあるので、留意が必要です。
長期間の拘束
家族信託は、後継ぎ遺贈型受益者連続信託と呼ばれ、事業承継や資産承継において大きな効果を発揮します。
しかし、家族信託は、一般的に長期間にわたる信託契約の満了時まで、重い負担がのしかかることになります。
20年、30年と契約が続くうちに、家族の環境や状況は開始当時と変化することが通常で、家族間の信頼関係が変化するリスクもあります。
特に、長期間に渡って信託契約に拘束されているうちに、受託者の負担感が強まることや、体調を崩して継続できないリスクもあります。
このようなリスクを見越した信託契約となっていない場合は、長期間の信託契約とすることが破綻の原因になる恐れがあります。
このため、受託者になることを引き受けてもらえず、思い描いた家族信託が実現できないケースも発生し得ることになります。
節税対策の効果が薄い
家族信託は、資産の承継対策や相続対策にはなるものの、相続税対策にはなりません。
また、受益者が受け取る財産に関しては、みなし相続財産として扱われ、相続税の対象となることに変わりがありません。
したがって、家族信託を節税対策として利用することはできません。
ただし、信託契約の一環として行う不動産の売却や買替えなどで節税できるケースもあり得ますが、そもそも家族信託は節税対策ではありません。
これらの点を理解した上で、家族信託を適切に活用することが重要です。
家族信託の専門家は少人数
家族信託手続きをするには、広範囲な専門的知識が必要であり、司法書士や弁護士などであれば全員が精通しているわけではありません。
それぞれの家族に適した設計を行うためには、法律、税制、登記手続き、不動産管理などの広範な知識と経験が求められます。
また、家族信託は比較的新しい制度で、さまざまな問題が起こったときに参照できる判例は、それほど多くは積み重ねられていません。
したがって、家族信託を考えるときに相談することができる、精通した専門家が少ないことに注意することが大切です。
初期費用がかかる
専門家に全てを任せる場合、相談料や公正証書の作成代行費、信託登記の手数料などが発生し、初期費用が高くなる可能性があります。
これは、専門家の助けを借りることの一部として考慮するべき点です。
通常、家族信託を設立する際には、専門家へのコンサルティング料、公正証書の作成に伴う代理人の費用、信託登記の手続き費用など、初期の出費が必要となります。
一般的に、相談料は信託財産の約1%とされ、その結果、初期費用は約50万円から100万円になることが多いです。
公証役場での公正証書の作成には約5万円、その作成代行費用にはおおよそ10万円が必要となります。
さらに、不動産の信託登記がある場合には、追加で約10万円の費用が発生します。
これらの初期費用は、家族信託を設定する際の重要な考慮点となります。
他の相続人が不公平感を抱く
家族信託は、財産の管理や運用を任せる受託者を指定することができますが、これにより他の相続人が不公平感を感じる可能性があります。
例えば、親が一人の子供を受託者に指定し、その子供だけが財産を管理・運用する権限を持つ場合、他の子供たちは自分たちが不利な立場に置かれていると感じるかもしれません。
また、受託者が財産を適切に管理・運用しているかどうかを他の相続人が確認することは難しく、これが不信感を生む原因となることもあります。
このような問題を避けるためには、家族信託を設定する際には全ての相続人が納得する形で進めることが重要です。
受益権の取得は1度のみ
家族信託の受益権は、1度しか取得できません。
そのため、受益権を放棄した場合、再度受益権を取得することはできません。
これは、家族信託が相続税対策にはならない理由の一つでもあります。
受益者が受け取る財産に関しては、みなし相続財産として扱われ、相続税の対象となることに変わりがありません。
したがって、家族信託を節税対策として利用することはできません。
この点を理解した上で、家族信託を適切に活用することが重要です。
家族信託期間中の注意点

家族信託は、資産管理や相続対策の一つとして注目を集めています。
しかし、家族信託を適切に運用するためには、期間中に注意すべきポイントがあります。
以下で、家族信託期間中の注意点について解説します。
肩書の明記
信託財産を管理する信託者は、自身が信託者であることを明記する必要があります。
これは、信託財産と自己財産を明確に区別し、信託財産の適切な管理を保証するためです。
信託財産の追加
信託期間中に新たな資産を信託財産に追加することが可能です。
ただし、追加する資産が信託契約の範囲内にあることを確認する必要があります。
受益者への報告
信託者は、定期的に受益者に対して信託財産の状況を報告する義務があります。
これにより、受益者は信託財産の運用状況を把握できます。
アパート運営
信託財産としてアパートを所有している場合、その運営には注意が必要です。
アパートの運営は専門知識を必要とするため、適切な管理を行うことが重要です。
専門家とのつながり
信託期間中には、税務や法律の変更など、専門的な知識を必要とする事情が生じることがあります。
そのため、専門家との連携は信託運用の成功にとって重要です。
家族信託を扱う専門家

家族信託は、財産の管理や継承を円滑に行うための重要なツールですが、その設定や運用には専門的な知識が必要となります。
そこで登場するのが、家族信託を扱う弁護士、司法書士、金融機関、サポート会社の専門家たちです。
これらの専門家は、それぞれの専門性を活かして家族信託の設定と運用をサポートし、家族信託が円滑に機能するための重要な役割を果たします。
弁護士・司法書士
家族信託の設定には法律的な知識が必要であり、弁護士や司法書士のメリットは、信託契約の作成や遺言書の作成など、家族信託に関する法律的な手続きをサポートします。
また、弁護士や司法書士は、職業上厳格な倫理規定に従う必要があるため、彼らはクライアントの利益を最優先に考え、公正かつ透明なサービスを提供します。
弁護士や司法書士の注意点は、それなりの費用がかかるため、家族信託を設定する際には、その費用を考慮に入れる必要があります。
また、弁護士や司法書士は法律の専門家であるため、信託財産の運用や管理についての専門的な知識は限られている場合があります。
金融機関
金融機関のメリットは、信託財産の管理や運用に関する専門知識を持っていることです。
信託財産の運用についてのアドバイスや、信託財産を管理できます。
金融機関の専門的なサービスの注意点は、それなりの費用がかかるため、家族信託を設定する際には、その費用を考慮に入れる必要があります。
また、金融機関は、一般的な資産運用の戦略を提供することが多いため、個々の家族の特定のニーズや目標に対応する能力が限られている場合があります。
サポート会社
サポート会社のメリットは、家族信託の設定や運用に関する全般的なサポートを提供し、具体的には、信託財産の選定や運用方法の提案、信託契約の作成支援などを行います。
家族信託の有効期限と終了事由

家族信託は、信託法に基づき、家族間で締結する信託契約によって財産の管理を行うものです。
その有効期限と終了事由について説明します。
家族信託の信託期間
信託期間とは、信託契約が有効である期間を指し、この期間は信託契約により定められ、信託の目的が達成されるまで続きます。
信託期間の設定は、信託の信託財産の性質や目的、受益者の状況などにより異なるため、信託契約を締結する際には、これらの要素を考慮に入れ、適切な信託期間を設定することが重要です。
また、信託期間が終了すると、信託財産は原則として信託設定者またはその相続人に返還されます。
家族信託の30年ルール
30年ルールとは、信託法に基づく信託契約の最長期間を指し、一般的に信託契約の期間は最長で30年とされています。
信託の目的が達成されない場合でも信託契約は30年後に終了するというもので、信託財産の管理や運用、受益者の保護などを考慮した結果、設けられたルールです。
しかし、30年ルールはあくまで最長期間であり、信託契約の期間はそれよりも短く設定することも可能です。
信託契約の期間は、信託の目的や信託財産の性質、受益者の状況などにより異なります。
家族信託の終了事由
家族信託の終了事由は、以下のようなものが信託法に定められています。
- 信託の目的を達成したとき、または信託の目的を達成できなくなったとき
- 受託者が、受益権の全部を固有財産で有する状態が1年間継続したとき
- 受託者が欠けた場合で、新受託者が就任しない状態が1年間継続したとき
家族信託以外の財産管理方法

家族信託以外の財産管理方法について、以下の3つの方法があります。
- 遺言書の作成: 遺言書は、財産をどのように分配するかを明確に記述する文書で、これにより財産の所有者が死亡した場合でも、その意志が尊重されます。
遺言書は公正証書遺言や自筆証書遺言など、形式によって異なります。 - 任意後見契約、死後事務委任契約: 任意後見契約は、成年後見制度の一部で、本人が健康である間に契約を結び、将来的に身体または精神の能力が低下した場合に備えて財産管理を行います。
死後事務委任契約は、死亡後の財産管理を任命された者に委任する契約です。 - 生命保険の活用: 生命保険は、死亡保障だけでなく、財産管理の一環としても利用できます。
保険金は、契約者が亡くなった場合に指定された受取人に支払われ、遺産分割の対象外となるため、円滑な財産移転が可能です。
成年後見制度とは

成年後見制度とは、知的障害、精神障害、認知症などによって一人で決定を下すことに不安や心配がある方々がさまざまな契約や手続きを行う際に適切な助けを提供し、支援するための制度です。
成年後見制度は、以下の3つの種類があります。
- 補助:重要な手続きや契約の中で、一人で決めることに心配がある方を対象としています。
- 保佐:重要な手続きや契約などを、一人で決めることに心配がある方を対象としています。
- 後見:多くの手続きや契約などを、一人で決めることが難しい方を対象としています。
関連記事
成年後見制度は、認知症や精神障害などにより自己の意思を適切に表現できない成年者の生活や財産を守るための法的な仕組みです。 この記事では、成年後見人について以下の点を中心にご紹介します! 成年後見制度とは 成年後見人を選[…]
家族信託の手続きについてのまとめ

ここまで家族信託の手続きについてお伝えしてきました。
家族信託の手続きの要点をまとめると以下の通りです。
- 家族信託とは、財産管理の一つの手法で、自分が所有する財産(不動産や預貯金など)を信頼できる家族に託し、その管理や処分を任せること
- 自力で家族信託の手続きをするメリットは、「費用を抑えられる・情報漏洩を防げる・自身で全てをコントロールできる」こと
- 自力で家族信託の手続きをするデメリットは、「専門知識が必要・書類の不備による無効化のリスク・贈与税が課税される場合がある・手続きが煩雑」
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。


