遺留分侵害額請求とは?生前贈与を巡る相続トラブルとその防止策

生前贈与や遺留分に関する問題は、相続時に多くの方が直面する重要な問題です。

特に、遺留分侵害額請求については、相続人が自分の遺留分を守るために知っておくべき手続きや注意点が多くあります。
この請求を適切に行うためには、事前に理解しておくべき方法とその対策が重要です。

本記事では、遺留分侵害額請求に関する以下の点を中心にご紹介します。

  • 遺留分侵害額請求の基本的な方法
  • 生前贈与を巡る相続トラブルとその防止策
  • 遺留分侵害額請求する際の具体的な手順

相続の際に問題を未然に防ぎ、スムーズに手続きを進めるための参考にしていただければ幸いです。
ぜひ最後までご覧ください。

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遺留分侵害額請求権とは

遺留分侵害額請求権とは、相続人が親や他の相続人によって生前に行われた贈与や遺言により、自分の遺留分が侵害された場合に、その侵害された金額を金銭で請求することができる権利です。
遺留分は、相続人が最低限受け取るべき相続財産の割合として、民法で定められています。

たとえば、被相続人が生前に長男に大きな贈与をした場合、他の相続人はその贈与が自分たちの遺留分を侵害しているとして、その分の金銭的な請求ができます。

遺留分侵害額請求が行使できる人

一般的に、遺留分を持つのは配偶者や子ども、親、兄弟姉妹などです。
兄弟姉妹の場合は遺留分が制限されることがあり、法定相続分を持たないこともあります。

生前贈与と遺留分の関係とは

生前贈与が遺留分とどのように関わるかは、贈与された財産が相続時に遺留分を侵害しているかどうかにかかっています。

遺留分を侵害しない範囲で生前贈与を行うことは問題ありませんが、贈与額が遺留分を超えると、他の相続人は遺留分侵害額請求を行使できます。

生前贈与が大きい場合、相続人はその贈与が遺留分を侵害していると判断し、法的手段を通じてその贈与額の返還を求められます
したがって、生前贈与する際には、遺留分を超えないように配慮することが重要です。

生前贈与が遺留分を侵害した場合の影響

生前贈与が遺留分を侵害した場合、相続人間で争いが生じることが一般的です。

請求が行われると、贈与を受けた相続人と他の相続人との間に金銭的な対立が生まれます
この対立は、感情的にも不和を生み、相続人間の関係を悪化させる原因となり得ます。

たとえば、親が生前に一部の子どもに高額な贈与をし、他の子どもたちがそれを遺留分侵害として主張する場合、金銭的な争いが発生します。
この争いが長期化すると、相続手続きが複雑になり、時間と費用がかかります。

場合によっては、遺留分侵害額請求が裁判に発展することもあります。

したがって、早期の解決に向けて、調停や法的手続きを通じて適切に対処することが重要です。

遺留分の割合について

遺留分とは、相続人が最低限確保すべき相続財産の割合で、相続における公正を維持するために設けられた制度となり、遺留分の割合は、相続人の関係によって異なります。

配偶者のみが相続人の場合

配偶者が唯一の相続人である場合、配偶者は全財産を相続します。
配偶者の遺留分は法定相続分の半分(1/2)となり、配偶者には最低限確保される財産が保障されます

もし配偶者だけが相続人であれば、遺言や贈与によって不公平な財産分配がなければ、全財産は配偶者のものとなります。
この場合、遺留分侵害額請求が発生するリスクは少ないですが、配偶者の権利は法律で守られています。

配偶者と子どもが相続人の場合

配偶者は相続財産の半分(1/2)を相続し、残りの半分(1/2)は子どもたち(複数の場合は平等に分けられる)に分配されます。
遺留分の割合では、配偶者は1/2を確保し、子どもたちはその残りの1/2を均等に分けます

例えば、子どもが2人なら、各自の遺留分は1/4ずつとなります。
財産分配において不公平を避けるため、遺留分侵害を防ぐための配慮が求められます。

配偶者と直系尊属(父母)が相続人の場合

配偶者は相続財産の半分(1/2)を相続し、残りの半分(1/2)は父母(平等に分けられる)に分配されます
この場合、配偶者と父母はそれぞれ1/2ずつの遺留分を有します。

配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合

配偶者は全財産の半分(1/2)を相続しますが、兄弟姉妹は遺留分を有していないため、相続権は認められません
このため、兄弟姉妹には相続権がなく、配偶者が全財産を相続することになります。

遺留分に関する請求は配偶者が行使することができ、他の相続人には影響を与えません。

子どものみが相続人の場合

子どもだけが相続人であれば、全財産を子どもが相続します

子どもが複数いる場合、遺留分はその全体の半分(1/2)を均等に分けることになります。
遺留分侵害が発生することはありませんが、相続人間で公平に分けられます。

直系尊属(父母)のみが相続人の場合

直系尊属(父母)だけが相続人であれば、父母がそれぞれ半分(1/2)ずつ相続します

父母はそれぞれ遺留分を持っており、その分配は平等に行われます。
配偶者や子どもがいないため、相続人間で遺産分割に関する問題が生じる可能性は低いですが、遺言書があればその内容に従って分割されます。

遺留分侵害額の計算手順

遺留分侵害額の計算は、相続における重要な手続きであり、特に生前贈与や遺言によって遺留分が侵害される場合に必要です。

遺留分侵害額請求権を行使するためには、まず遺留分を侵害している額を正確に計算する必要があります。
この計算は、遺産全体の評価額、遺留分を持つ相続人の割合、そして生前贈与などを考慮に入れることが必要です。

遺留分侵害額を求めるためには、以下の手順を踏みます。

  1. 遺産総額の確認:遺留分を計算するためには、まず遺産全体の評価額を確定することが必要です。
  2. 生前贈与の取り扱い:被相続人が生前に行った贈与は、遺留分の計算に影響を与えるため、贈与額を遺産総額に加算します。
  3. 遺留分割合の確認:相続人ごとの遺留分割合を確認し、計算します。

遺産総額を計算する

遺留分を計算するためには、遺産総額を求める必要があります。
この遺産総額には、
故人が遺した現金、不動産、預金、株式、保険金などが含まれます。

また、生前贈与された財産も遺産総額に含まれます。
生前贈与については、相続人が遺留分侵害額請求する際に重要な要素となるため、贈与が行われた時期や金額を正確に把握し、遺産に加算する必要があります。

遺留分の基礎となる財産を計算する際には、以下の項目を考慮に入れます。

  1. 現金・預金:故人が残した現金や預金口座の残高
  2. 動産:自宅や土地、建物の評価額
  3. 動産・貴金属:車や宝石、貴金属などの価値
  4. 金融資産:株式や投資信託などの金融資産
  5. 生前贈与:生前に贈与された財産の評価額

これらをすべて加算し、遺産総額を確定します。

遺留分割合を求める

遺留分の割合は、相続人の構成によって違います。
遺留分を求める際には、まず法定相続分を基にした遺留分割合を確認する必要があります。

具体的な割合は、相続人の種類に応じて決まります。

  • 配偶者のみの場合、配偶者が全遺産の1/2を相続し、遺留分もその1/2になります。
  • 配偶者と子どもが相続人の場合、配偶者が1/2、子どもたちが1/2を均等に分けます。
  • 配偶者と直系尊属(父母)の場合、配偶者が1/2、父母が残りの1/2を分けます。
  • 配偶者と兄弟姉妹の場合、配偶者が1/2、兄弟姉妹は相続権がありません。

この遺留分割合を基に、次の計算に進みます。

遺留分の基礎となる財産に遺留分割合をかけ算する

遺留分を計算するためには、遺産総額に遺留分割合をかけ算する必要があります。

例えば、遺産総額が1,000万円で、相続人が配偶者と子どものケースでは、配偶者の遺留分割合は1/2です。
したがって、配偶者の遺留分額は
1,000万円×1/2=500万円となります。

同様に、子どもの遺留分割合を求める場合、相続人が複数いる場合には、その割合を均等に分けて計算します。
例えば、子どもが2人であれば、それぞれの遺留分は1/4になります。

遺留分計算の具体例

具体例を挙げて、遺留分の計算を見てみましょう。

遺産総額:1,200万円

相続人:配偶者と2人の子ども

  1. 遺産総額1,200万円を確認
  2. 配偶者の遺留分割合は1/2、子どもたちの遺留分割合は1/2(2人の子どもが均等に分ける)
  3. 配偶者の遺留分額は、1,200万円×1/2=600万円
  4. 子ども1人の遺留分額は、1,200万円×1/4=300万円

このように計算して、遺留分を確定させます。
遺留分侵害額請求する場合、この計算結果をもとに過去の生前贈与や遺言による遺産分配が遺留分を侵害していないか確認します。

遺留分侵害額請求の方法4つ

遺留分侵害額請求は、相続人が自分の遺留分を守るために、他の相続人や贈与を受けた者に対して金銭的な請求をする法的手段です。

遺留分を侵害された場合、相続人は請求権を行使できます。
この請求方法にはいくつかの段階があり、まずは当事者同士で解決を試みることから始まります。

ここでは、遺留分侵害額請求の方法として、次の4つのアプローチを紹介します。

①当事者同士で話し合う

遺留分侵害が発生した場合、最初に試みるべき方法は当事者同士の話し合いです。

遺留分を侵害されていると感じる相続人は、他の相続人や贈与を受けた者に対して、自分の遺留分を確保するための請求ができます
この段階では、訴訟を避け、穏便に解決を図ることが重要です。

話し合いでは、遺留分がどれだけ侵害されているのかを具体的に示し、双方が納得できる形での解決を目指します。

例えば、贈与を受けた側がその分を金銭的に返還することで合意に至る場合もあります。
この段階で解決できれば、時間と費用を節約できます。

しかし、話し合いがうまくいかない場合は、次の手段に進む必要があります。

②内容証明を送付する

話し合いが不調に終わった場合、次に考えられるのは内容証明郵便を送付することです。

内容証明は、相手方に対して正式に遺留分侵害額請求したことを証明する手段です。
内容証明郵便では、相手に対して請求内容を明確に伝え、今後の対応を求めることが可能です。

内容証明を送付することで、法的手続きを取る意向があることを相手に示し、交渉を促進します。

また、万が一、訴訟に進む場合にも、内容証明は後の証拠として重要な役割を果たします。
この段階で相手が応じれば、法的な手続きに進まずに解決できる場合があります。

③遺留分侵害額の請求調停をおこなう

内容証明を送った後、相手が応じない場合や、双方の意見が大きく対立している場合は、家庭裁判所に調停を申し立てられます。
調停は、裁判所の調停委員が仲介役となり、当事者同士の合意を促す手続きです。

調停は、非公開で行われるため、プライバシーを守りながら紛争を解決できます。
調停委員は、遺留分を侵害したとされる側と請求する側双方の主張を聞き、解決策を提案します。

調停が成功すれば、法的な手続きを避け、円満な解決が得られます。

ただし、調停が不成立となった場合、裁判に進むことになります。

④遺留分侵害額請求訴訟を提起する

最後に、調停でも解決できない場合や、請求内容に納得できない場合は、遺留分侵害額請求訴訟を提起することが可能です。

訴訟では、裁判所が証拠に基づいて遺留分の侵害額を判断し、最終的に判決が下されます

訴訟は正式な法的手続きであり、長期にわたり時間と費用がかかることがありますが、最終的には法的強制力のある解決を得られます。
裁判所が決定した内容に従って、侵害された遺留分を金銭的に請求することが可能です。

訴訟を提起する前に、弁護士と相談し、訴訟に進むべきかどうかを慎重に検討することが大切です。

生前贈与の遺留分侵害額請求に関してよくある質問

生前贈与の遺留分侵害額請求の時効は?

生前贈与によって遺留分が侵害された場合、遺留分侵害額請求には時効があります。

通常、遺留分侵害額請求の時効は、相続人が遺産分割の開始を知った日から1年間となります。
この1年の期間内に請求することが必要です。

もし1年が過ぎてしまうと、請求権が消滅してしまいますので、注意が必要です。

 

また、相続人が遺留分侵害に気づくのが遅れた場合でも、請求の期限は相続が開始したことを知った日からとなります。
つまり、相続人が遺産の分配内容を把握した日から1年間以内に遺留分侵害額請求しなければなりません。

一方、もし生前贈与が非常に大きな額である場合や、遺留分を大きく侵害していると感じる場合、時効が経過する前に早急に専門家に相談し、法的措置を講じることが重要です。

遺留分を請求された側の弁護士費用はいくらですか?

遺留分侵害額請求に対して反論する側、つまり遺留分を請求された側が弁護士を雇う場合、その費用はケースによって違います。
一般的に、弁護士費用は相談料、着手金、報酬金などに分かれており、以下の要素が費用に影響します。

  • 相談料:初回の相談では、1回あたり5,000円〜1万円程度が一般的です。相談の内容や弁護士によって金額は変動します。
  • 着手金:着手金は、訴訟を提起する場合にかかる費用で、通常は数十万円程度です。遺留分侵害額請求の規模によって変動するため、事前に見積もりを取ることが重要です。
  • 報酬金:訴訟が成功した場合に支払われる報酬金も考慮する必要があります。報酬金は、得られた結果に基づいて弁護士と契約時に決めた割合(通常は10%〜30%)が支払われます。

弁護士費用を削減するためには、訴訟に進む前に調停や和解を検討することが一つの方法です。
また、契約前に弁護士費用についてしっかり確認しておくことが重要です。

生前贈与の遺留分侵害額請求についてのまとめ

ここまで、生前贈与や遺留分に関する問題は、相続において重要な課題です。
遺留分侵害額請求する際には、適切な方法と手続きを理解しておくことが大切です。

内容をまとめると以下の通りです。

  • 遺留分侵害額請求は、相続人が自分の遺留分を守るために行う金銭的な請求権であり、生前贈与や遺言によって侵害された場合に適用される
  • 生前贈与を巡る相続トラブルは、遺留分を侵害しないように計画的に行うことが重要
  • 遺留分侵害額請求の手続きは、話し合いから始まり、内容証明、調停、訴訟など段階を踏んで解決を目指す

相続手続きを進める際には、早期の対応と法的な理解がトラブルを未然に防ぐために役立ちます。
今回の記事が相続問題の解決に向けて役立つ情報となったことを願っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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