遺産相続での確定申告のやり方とは?手続きや注意点を解説

大切な人が亡くなった後、残された財産を円満に分配するためには、様々な手続きが必要となります。
その中でも、遺産相続において非常に重要な手続きの一つが確定申告です。

しかし、遺産相続における確定申告は、通常の確定申告とは異なり、複雑な手続きとなります。
必要書類や申告方法も異なるため、間違えてしまうと、思わぬトラブルに繋がる可能性もあります。

そこで、本記事では、遺産相続における確定申告について、わかりやすく解説いたします。

  • 遺産相続した場合の確定申告は
  • 相続のときの確定申告の注意点
  • 確定申告の手続き

遺産相続での確定申告のやり方についてご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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遺産相続した場合の確定申告は

相続人が財産を受け継いだ際に、一定額以上の相続税を支払う必要があります。

また、財産を得たからといって、原則として確定申告は不要ですが、所得税の納付が必要なケースもあります。
相続税は無償で得た財産に課税される一方、所得税は収入に対して課税されます(給与や年金など)。

遺産相続だけで所得税が課税されるわけではありませんが、いくつかのケースでは確定申告や所得税の納付が必要となります。

遺産相続で確定申告が必要になる5つのケース

大切な方が亡くなられた後、遺産相続手続きを進める中で、確定申告が必要かどうかは多くの遺族にとって重要です。
実は、遺産相続によって所得が発生する場合があり、その場合は確定申告が必要となります。

しかし、すべての相続で確定申告が必要なわけではありません。

相続した遺産を売買した場合

遺産相続において、最初の確定申告が必要なケースは、相続した土地、建物、株式などを売却した場合です。

相続後にこれらの資産を売却し、利益が発生した場合、その利益には所得税が課されます。
したがって、売却日の翌年3月15日までに確定申告を行う必要があります。

収入が生じる遺産を相続した場合

遺産相続で確定申告が必要になる二つ目のケースは、「収入を生む遺産」を相続した場合です。
これは、賃貸マンションやアパート、駐車場などの賃貸不動産を指します。

相続発生日以降の賃貸収入は相続人の収入とみなされ、所得税の確定申告を行う必要があります

賃貸不動産の相続者が遺言で指定されている場合、その相続者が申告を行います。
遺言がない場合は、遺産分割協議が終わるまでは相続人全員の共有財産となり、家賃収入は法定相続分で分割され、各自が確定申告を行うことになります。

相続発生日が年の途中である場合、その日までの家賃収入は被相続人の収入となります。

例えば、相続発生日が4月15日であれば、その年の1月1日から4月14日までの収入は被相続人の所得として申告し、納税する必要があります。
これを「準確定申告」といい、申告期限は相続開始を知った日の翌日から4カ月以内です。

相続した遺産を寄附した場合

相続した財産を特定の対象先に寄附した場合です。

この場合、確定申告は必須ではありませんが、寄附先からの受領証を添付して申告すれば、所得税の寄附金控除を受けられます
節税効果があるため、申告をおすすめします。

寄附金控除の対象となる主な寄附先

  • 国、都道府県、市区町村
  • 日本赤十字社の支部
  • 公益財団法人、公益社団法人
  • 学校法人
  • 社会福祉法人
  • 認定NPO法人
  • 政党、政治資金団体

相続した遺産を換価分割した場合

遺産を全て現金化して相続人で分け合うことを「換価分割」といいます。
この場合、遺産の売却によって得た現金は収入となり、その売却益に所得税がかかるため、確定申告が必要です。

相続発生日から12月31日までの収入として扱われるため、その翌年の3月15日までに確定申告を行わなければなりません

未支給年金・死亡保険金を受け取った場合

未支給年金を受け取った場合、それは相続人の一時所得として扱われるため、確定申告が必要です。

ただし、一時所得には50万円の特別控除があり、その年の一時所得が50万円以下であれば申告は不要です。
死亡保険金を受け取った場合、被保険者、保険料の負担者、保険金受取人の関係により、所得税、相続税、または贈与税のいずれかが課税されます。

保険料の負担者と保険金受取人が同一人物である場合、死亡保険金は所得税の対象となり、一時所得または雑収入として課税されます。

確定申告の手続き

確定申告は、納税額を正しく計算し、納税する手続きです。

自身の状況に合った確定申告方法を選び、正しく申告を行うことが重要です。

青色申告における特別控除

青色申告には、最高65万円または10万円の控除を受けられるメリットがあります。
65万円の控除を受けるには、55万円の特別控除を受けた上で、総勘定元帳を電子保存するか、e-Taxで電子申告する必要があります。

ただし、55万円の特別控除には厳しい要件があります。
不動産所得の場合、アパートなら10室以上、貸家なら5棟以上の規模が必要です。

一方、10万円の控除は、マンションの1室でも適用されます。

確定申告期間と期限

1月1日から12月31日までの1年間に得た所得(売上から経費を差し引いた額)を計算し、その所得に対する所得税額を算出します。
そして、翌年の2月16日から3月15日までに申告を行います。

確定申告書について

確定申告書は、管轄の税務署や国税庁のホームページから入手できます。
申告書には「確定申告書A」と「確定申告書B」の2種類があり、主に会社員(給与所得者)は「確定申告書A」を、個人事業主は「確定申告書B」を使用して申告を行います。

相続税申告の流れ

被相続人が亡くなった後、残された財産を円満に分配するためには、様々な手続きが必要となります。
その中でも、相続税申告は、遺産分割と納税を行うための非常に重要な手続きです。

相続人・相続財産の確定

配偶者以外の相続人は、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を取得し、法定相続人を特定するために使用します。
この取得は、前妻(前夫)との間に子供がいる可能性や、認知された子供がいる可能性を確認するために、出生まで遡る必要があります。

戸籍謄本は、本籍地の市区町村役場で請求します。

連続した戸籍謄本を取得するためには、本籍地を遡って依頼する必要があります。
役所で申請する際には、「相続手続きのために必要です」という理由で、すべての戸籍謄本を取得してもらえます。

ただし、被相続人以外の代理人が戸籍謄本を取得する場合は、本人からの委任状と代理人の本人確認書類が必要です(運転免許証や住民基本台帳カードなど)

相続財産を確定するためには、被相続人が持っていた資産と負債(債務や葬儀費用など)を徹底的に調査し、相続財産の総額を確定します。

確定後には、この財産目録を作成しておくことが重要です。
正確でない財産目録は後々トラブルの原因となり得ますし、後から財産が発見された場合には手続きの再度の必要性が生じる可能性もあります。

相続方法を選定

相続人は、相続人の確定と被相続人の財産・債務の調査が完了した後、次の三つの相続方法から選択することができます。

  • 相続する(単純承認): 被相続人の財産をそのまま受け入れ、すべて相続する方法です。ただし、負債が多い場合はその債務も引き継ぐことになります。
  • 相続しない(相続放棄): 被相続人の権利や責任を放棄し、財産の全てを受け継がない方法です。
    この手続きは単独で行うことができます。
  • 財産の範囲内で債務を引き受ける(限定承認): 相続財産の中から自分が受け取りたい財産を選びつつ、一部または全部の負債を引き受ける方法です。
    マイナスの財産が多い場合でも、プラスの財産があれば相続することができます。

相続放棄や限定承認を選ぶ場合、家庭裁判所に申し立てる期限は相続開始後3カ月以内です。
限定承認の場合は、全ての相続人が共同で申し立てる必要があり、手続きに時間がかかることがあります。

また、相続財産の一部または全部を売却したり、期限内に相続放棄や限定承認の申請を怠った場合、自動的に単純承認とみなされ、全ての財産(プラスの財産もマイナスの財産も)を相続人全員が共同で受け継ぐことになりますので、注意が必要です。

遺産分割協議

遺産分割協議は、相続人全員が合意して被相続人の財産を分割する方法を決定する手続きです。
協議の結果を遺産分割協議書に記載します。

準確定申告

被相続人が所得を有している場合、相続人は準確定申告を行う必要があります。
これは、死亡日までの所得と税金を計算し、相続開始を知った日の翌日から4カ月以内に税務署に申告し、納税する手続きです。

準確定申告が必要な典型的なケースには以下があります。

  • 個人事業を営んでいた人
  • 複数の源泉から給与を受け取っていた人
  • 年間の給与収入が2000万円を超えていた人
  • 給与以外の所得が合計で20万円以上あった人
  • 不動産収入(家賃収入など)や貸付金の利子収入がある人
  • 公的年金などの収入が400万円を超えている人

また、高額の医療費を支払っている場合にも、準確定申告を通じて所得税の還付を受けることができます。
相続人が複数いる場合、各相続人は連署により準確定申告書を提出します。

ただし、相続人が別々に提出する場合は、他の相続人に申告内容を通知する義務があります。

亡くなった人の確定申告(準確定申告)

大切な人が亡くなった後、残された財産を円満に分配するためには、様々な手続きが必要となります。
その中でも、亡くなった人の確定申告(準確定申告)は、非常に重要な手続きの一つです。

準確定申告をしなくてはならない場合

次のいずれかに該当する場合、準確定申告を行う必要があります。

  • 1カ所から給与所得を得ていて、その他の所得(退職所得を除く)が20万円を超えている
  • 2カ所以上から給与所得を得ている(ただし、「従たる給与」が年20万円以下の場合は不要)
  • 給与収入が年2000万円を超えている
  • 公的年金等にかかる納税が発生する(ただし、公的年金等の収入が年400万円以下の場合は不要)
  • 不動産収入や事業収入など、申告すべき所得がある
  • 生前に株式や不動産などを売却し、譲渡所得にかかる納税が発生する

準確定申告をしておいたほうがいいケース

準確定申告の義務がなくても、還付金を受け取れる場合は申告することで利益を得られます。

例えば、年金や給与から所得税が源泉徴収されており、医療費控除や雑損控除などの所得控除が適用される場合です。

また、特定口座で株式運用をしていて損失の繰越控除を利用する場合や、配当控除を受ける場合など、準確定申告を行うことで有利になるケースもあります。

準確定申告の対象となる期間に注意

所得税の確定申告は、1年間の収入を基に計算されます。
準確定申告では、死亡した年の1月1日から死亡日までの期間の収入が対象となります。

ただし、1月1日から3月15日の間に死亡した場合は特に注意が必要です。

例えば、令和5年(2023年)1月31日に死亡した場合、以下の2つのパターンで準確定申告を行います。

  • 令和4年の収入に基づく準確定申告(令和4年1月1日〜令和4年12月31日の収入を集計)
  • 令和5年の収入に基づく準確定申告(令和5年1月1日〜令和5年1月31日の収入を集計)

準確定申告の期限は4カ月

準確定申告で納税が必要となる場合は、相続開始を知った日の翌日から4ヶ月以内に、申告と納税を済ませる必要があります。

還付申告の場合は、申告期限は設けられていません
しかし、5年で還付請求権が消滅してしまうため、早めに手続きしておくことをおすすめします。

準確定申告の対象となる所得は

準確定申告では、亡くなる前に発生した収入を集計して申告します。
収入の計算方法は、種類によって異なります。

例えば、給与収入と事業収入では計算方法が異なりますので、亡くなった方の生前の確定申告書のコピーなどを参考に、申告書を作成してください。

準確定申告の対象となる控除は

準確定申告における所得控除や税額控除の対象は、基本的に通常の確定申告と変わりませんが、注意すべき点があります。
それは、死亡日以前に発生した収入や支出を申告することです。

例えば、医療費控除を適用する場合、生前に支払った医療費を集計する必要があります。

相続のときの確定申告の注意点

被相続人が亡くなった後、残された財産を円満に分配するためには、様々な手続きが必要となります。
その中でも、相続人の皆さまにとって非常に重要な手続きの一つが、相続時の確定申告です。

相続時の確定申告には、通常の確定申告とは異なる注意点がいくつか存在します。

未払いの医療費や未納の税金は控除対象に

亡くなった方が生前に入院などを経験していた場合、未払いの医療費や、未納の税金や社会保険料などが考えられます。
これらの債務は、相続税の債務控除の対象となります。

さらに、相続した事業にかかった必要経費や、相続後に支払った医療費など、相続人自身の確定申告に影響を与える支出も考慮されます。
これらの情報を整理することは節税のために重要です。

還付金は亡くなった人に、還付加算金は相続人に帰属する

準確定申告により還付金を受け取った場合、この金額は相続財産として相続税の対象になります。
一方で、還付加算金については相続人自身に帰属し、雑所得として扱われて所得税の対象となります。

遺産相続での確定申告のやり方についてについてまとめ

遺産相続での確定申告のやり方についてお伝えしてきました。
遺産相続での確定申告のやり方についてまとめると以下の通りです。

  • 相続人が財産を受け継いだ際に、一定額以上の相続税を支払う必要があり、財産を得たからといって、原則として確定申告は不要だが、所得税の納付が必要なケースもある
  • 相続のときの確定申告の注意点は、未払いの医療費や未納の税金は控除対象になるときや還付金は亡くなった人に、還付加算金は相続人に帰属する点が挙げられる
  • 確定申告は1月1日から12月31日までの1年間に得た所得(売上から経費を差し引いた額)を計算し、その所得に対する所得税額を算出する

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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