戸籍謄本は基本的に市区町村の役所で取得しますが、対応している自治体であればコンビニでも発行できる場合があります。あらかじめ手順や必要な準備を把握しておけば、平日に役所へ出向くことなく、都合の良い時間帯に取得できる点がメリットです。
本記事では、コンビニで戸籍謄本の原本を取得できるかどうかを知りたい方に向けて、以下の情報をわかりやすく整理してご紹介します。
- コンビニで戸籍謄本の原本を取得する手順
- 戸籍謄本の原本の発行に対応しているコンビニ
- コンビニで戸籍謄本を発行する際に必要なもの
コンビニ交付を利用すれば、ご自身の状況に応じて、スムーズな手続きが可能になります。役所に行かずに戸籍謄本を手に入れたい方は、ぜひ最後までご確認ください。
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どのような場合に戸籍謄本は必要?

戸籍謄本や戸籍抄本は、さまざまな手続きで必要となります。例えば、家族が関係する手続きを行う際やパスポートの申請時には必須です。具体的には、本籍地以外で婚姻届を提出する場合や、家族が亡くなり相続手続きをする際に必要となります。
また、配偶者加給年金を受け取るためには、戸籍謄本を提出することが求められることがあります。これらの手続きをスムーズに進めるためには、必要な書類を事前に準備しておくことが重要です。
コンビニで戸籍謄本の原本を取得できるのはなぜ?

コンビニで戸籍謄本の原本などの公的証明書を取得できる仕組みは“コンビニ交付”と呼ばれ、マイナンバーカードを使って市区町村が発行する証明書を、専用端末から簡単に取得できるようになっています。これにより、住民票や戸籍謄本の取得が、わざわざ役所に出向かなくてもコンビニで手軽に行えるようになりました。
マイナンバーカードを利用することで、ネットを通じて専用端末との暗号通信が行われ、安全に証明書を取得できます。さらに、データは即座に削除され、個人情報の保護にも配慮されています。マイナンバーカードを取り忘れないよう、アラーム音で警告してくれるなど、便利で安心な仕組みが整っています。
コンビニで戸籍謄本の原本を取得する方法

平日の昼間に役所へ行くのが難しい方でも、一定の条件を満たせば戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)をコンビニで取得できます。以下に、事前準備と実際の取得方法を段階的にご紹介します。
事前準備と利用登録(本籍地と住民登録地が異なる場合)
コンビニ交付を利用するには、以下の準備が必要です。特に、本籍地が住民登録地と異なる方は事前の利用登録が必須となります。
まず確認すべきポイントは次の3点です。
①顔写真付きのマイナンバーカードを所持しているか
②利用する市区町村が戸籍証明書のコンビニ交付に対応しているか
③本籍地と住民登録地が異なる場合、利用登録申請を済ませているか
これらを踏まえたうえで、準備の流れは以下のとおりです。
- マイナンバーカードの用意と暗証番号の確認
コンビニ交付には、利用者証明用電子証明書が有効なマイナンバーカードが必要です。4桁の暗証番号を正確に把握しておきましょう。 - 本籍地の自治体が対応しているか確認
戸籍証明書のコンビニ交付は、すべての自治体で利用できるわけではありません。地方公共団体情報システム機構(LG-WAPS)の公式サイトで確認できます。
- 利用登録申請(本籍地と住民票が異なる場合)
本籍地が現在の住所と異なる場合、利用登録申請が必要です。申請はコンビニのマルチコピー機でできます。入力内容には、本籍地の情報や筆頭者氏名、生年月日、電話番号などが含まれます。申請後、自治体での処理が完了してから利用できるようになります。
このように、住民票と本籍地の関係によって準備の手間が異なるため、事前の確認と登録が重要です。
コンビニでの取得手順
必要な準備が整ったら、実際にコンビニで戸籍謄本を取得する手順に進みます。操作はシンプルですが、いくつかの選択や入力が求められます。
取得の流れは以下のとおりです。
- マルチコピー機で「行政サービス」を選択
設置されているコピー機(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートなど)で、「行政サービス」→「証明書交付サービス」を選びます。 - マイナンバーカードを読み取り、暗証番号を入力
ICカード読み取り部にカードを置き、4桁の暗証番号を入力します。暗証番号を3回間違えるとロックがかかるため注意してください。 - 本籍地の都道府県・市区町村を選択
利用登録が済んでいれば、本籍地の市区町村を選ぶことで戸籍謄本の取得が可能です。 - 証明書の種類を選択(謄本または抄本)
全員分の戸籍情報が必要な場合は「戸籍全部事項証明書(謄本)」を、個人のみ必要な場合は「戸籍個人事項証明書(抄本)」を選択します。 - 発行部数と記載内容を確認し、手数料を支払う
表示される内容に問題がなければ、手数料(自治体により異なりますが、多くは350円程度)を支払い、印刷に進みます。 - 証明書と領収書を受け取る
印刷された戸籍証明書と領収書が出力されます。取り忘れのないよう注意してください。
以上の手順を踏めば、役所へ行かずに必要な戸籍証明書を手に入れることができます。利用できる時間帯や対応自治体は限られているため、事前の情報収集も忘れずに行いましょう。
どこのコンビニでも戸籍謄本の原本は取得できるのか

行政サービスを利用できるコンビニは、2023年9月末の情報によると、全国で約56,000店舗に設置されており、その多くでマルチコピー機を通じて証明書を取得できます。しかし、すべての市区町村で戸籍謄本や戸籍抄本が発行できるわけではありません。
住民票や印鑑証明が取得できても、戸籍謄本や戸籍抄本の取得ができない自治体もあるため、利用可能かどうかは、各自治体の公式サイトや行政サービスの情報を確認することが大切です。ご自身の住んでいる市区町村が対応しているか事前にチェックしてから利用しましょう。
コンビニで戸籍謄本を取得するために必要なもの

コンビニで戸籍謄本などの証明書を取得するには、まず住んでいる市区町村がコンビニ交付サービスに対応しているか確認することが大切です。取得に必要なものは基本的に“マイナンバーカード”です。もしマイナンバーカードをお持ちでない場合は、住民基本台帳カードや、電子証明書を搭載したスマートフォンも利用可能です。ただし、“通知カード”ではサービスを受けることができませんのでご注意ください。
また、スマートフォンを利用する場合、事前に自分の住んでいる市区町村やコンビニ店舗がスマートフォンによる交付に対応しているかを確認しておくと安心です。
居住地と本籍地が違う場合|戸籍謄本の原本を取得する方法

2024年3月1日の戸籍法改正により、これまで本籍地の市区町村窓口でしか取得できなかった戸籍謄本が、居住地の市区町村窓口でも取得可能となりました。また、事前に申請を行うことで、本籍地以外のコンビニやマルチコピー機でも戸籍謄本や戸籍抄本を取得できるようになり、手続きがさらに便利になっています。
コンビニで取得できる証明書は?

コンビニで取得できる証明書には、住民登録している本人や同一世帯の方が取得できる住民票の写し、印鑑登録をしている方の印鑑登録証明書があります。また、住民税に関する証明書(特別区民税・都民税の課税証明書や納税証明書)も取得可能で、特別区民税や都民税の申告をしている方は、最新年度を含む3年間分の証明書を取得できます。
戸籍謄本の原本はコンビニで取れる?についてのよくある質問

戸籍謄本の原本はコンビニで取れる?についてのよくある質問は以下のとおりです。
コンビニで戸籍謄本が取れないのはなぜ?
コンビニで戸籍謄本を取得できない理由はいくつか考えられます。まず、居住地の市区町村が戸籍謄本のコンビニ交付サービスに対応していない場合があります。また、マイナンバーカードを使用していない、またはカードが破損していると、サービスを利用できません。さらに、サービス提供時間外に操作を試みると、取得できないこともあります。
ほかにも、コンビニ交付を利用するには事前の登録が必要な場合があり、登録が完了していないと取得できません。マルチコピー機の操作ミスや故障、メンテナンス中も原因となることがあります。こうした点に注意し、事前に確認をしてから利用することをおすすめします。
戸籍謄本の原本は本人しか取れないのですか?
戸籍謄本や除籍謄本などの戸籍証明書は、基本的に本人、配偶者、または直系血族(祖父母、父母、子、孫など)に限り取得できます。その他の代理人が請求する場合には、本人の意思を確認できる委任状が必要となります。
戸籍謄本の原本はコンビニで取れる?についてのまとめ

ここまで戸籍謄本の原本はコンビニで取れるのかについてお伝えしてきました。戸籍謄本の原本はコンビニで取れるかについての要点をまとめると以下のとおりです。
- コンビニで戸籍謄本や戸籍抄本を取得する手順は、①マルチコピー機の“行政サービス”のメニューを選択②マイナンバーカードをコピー機にかざし、証明書を交付する市区町村を選択。③交付種別(例えば、本人のみや世帯全員)を選び、必要な情報を入力後、料金を支払い証明書が印刷されて完了する
- 行政サービスを利用できるコンビニは、2023年9月末の情報によると、全国で約56,000店舗に設置されているため、マルチコピー機を通じて証明書を取得できるところは多い。しかし、すべての市区町村で戸籍謄本や戸籍抄本が発行できるわけではない
- コンビニで戸籍謄本を取得するためには、マイナンバーカードが必須である
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。