遺言書の付言事項とは?付言事項を書くメリットについても解説!

遺言書の付言事項について気になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では遺言書の付言事項について以下の点を中心に解説していきます。

  • 遺言書の付言事項とは
  • 遺言書に付言事項を記載するときのメリットとは
  • 付言事項を書くときの注意点

遺言書の付言事項について理解するためにもご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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遺言書の付言事項とは

遺言書の付言事項は、法的拘束力を持たないものの、遺言者の想いを伝える大切な役割を果たします。
付言事項は、法的効力はありませんが、相続人間でトラブルを防止するために重要な役割を果たします。

例えば、遺言書で財産を特定の相続人に多く分配する場合、その理由を付言事項に記載することで、他の相続人の理解を得やすくなります

また、葬儀に関する希望やペットの世話に関するお願いなどを付言事項に記載しておくことで、相続人の負担を軽減することができます。
遺言書の条項は、大きく分けて「法定事項」と「付言事項」の二つに分類されます。

法定遺言事項と付言事項の違い

法定遺言事項と付言事項は、法的効力という点で大きく異なります。
法定遺言事項は、遺言の内容を実行するために重要な役割を果たします。

一方、付言事項は法的効力はありませんが、遺言者の想いを伝えることで、相続人間でトラブルを防ぐ効果が期待できます。

遺言書についてはこちらの記事もお読みください。

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付言事項を書くメリット

遺言書に付言事項を記載するメリットは、大きく5つあります。

以下で解説します。

遺言者の想いを伝えることができる

付言事項は、法律で定められた形式や内容に縛られることなく、自由に文章を作成できます
そのため、遺言者自身の言葉で、家族への感謝の気持ちや、死後の葬儀や納骨に関する希望などを具体的に伝えることができます。

相続トラブルを防ぐことができる

遺言書の内容が相続人の間で不平等な場合、不満を抱いた相続人が遺言書を争う可能性があります。
しかし付言事項に、なぜそのような内容にしたのかという理由や、それぞれの相続人に対する思いを書き記しておくことで、相続人の理解を得やすくなり、トラブルを未然に防ぐことができます。

遺言執行をスムーズに進めることができる

葬儀や納骨の方法など、具体的な希望を付言事項に記載しておくことで、遺言執行者が遺言者の意思を正確に把握し、スムーズに手続きを進めることができます。

揉め事を減らすためにも有効

遺産分割協議は、感情的になりやすく、揉め事が起こりがちな場面です。

特に、法定相続分の割合と異なる配分で財産を分配する場合、不満を抱く相続人が現れる可能性があります。
このような揉め事を減らすために、遺言書に付言事項を追加することを強く推奨します。

付言事項も自筆で記載する

付言事項も自筆で記載する必要があります。
遺言書には、法的な効力を持つ「遺言事項」と、法的な拘束力はないものの、遺言者の気持ちを伝える「付言事項」があります。

自筆証書遺言の場合、民法第968条で以下の形式が定められています。

  • 遺言者が全文、日付、氏名を自筆で書く
  • 署名または捺印する

付言事項は一般的に最後の項目に記載されますが、これは遺言書本文の一部とみなされます。
そのため、上記の形式に従い、自筆で記載する必要があります。

公正証書遺言の場合は、公証人が作成するため、形式的な誤りの心配は少なくなります。
しかし、付言事項であっても、遺言者の真意を伝える大切な部分であることに変わりはありません。

遺言書に付言事項を記載するときの注意点とポイント

遺言書に付言事項を記載する際には、以下の3点に注意が必要です。
具体的なポイントについても解説します。

遺言書に付言事項を記載するときの注意点とは?

遺言書に付言事項を記載する際には、以下の3点に注意が必要です。

  • 遺言書本文と相反する内容を書かない
    付言事項は法的拘束力はありませんが、遺言書本文と矛盾する内容を書いてしまうと、遺言全体の解釈が混乱し、無効になる可能性があります。
  • 自分の思いを具体的に書き記す
    付言事項は、単なる感謝の言葉だけでなく、なぜそのような財産配分をしたのか、相続人への希望や願いなど、具体的な思いを書き記すことで、誤解を避け、円満な相続に繋げることができます。
  • 遺留分を侵害する場合は、相手の性格を考慮する
    遺留分は、相続人に認められている最低限の相続財産の割合です。
    遺留分を侵害する場合は、相続人とのトラブルを避けるため、付言事項でその理由を丁寧に説明する必要があります。また、相手の性格によっては、遺留分に言及しない方が良い場合もありますので、注意が必要です。

遺言書に付言事項を記載するときの具体的なポイントとは?

  • 具体的なエピソードや数字を用いる
    単に「感謝している」だけでなく、どのような場面で感謝しているのか、具体的なエピソードを書き記すことで、より気持ちが伝わりやすくなります。
  • 専門用語は避ける
    専門用語は、相続人が理解できずに誤解を生む可能性があります。
    できるだけ平易な言葉で書き記しましょう。
  • 誤字脱字に注意する
    誤字脱字があると、遺言書の解釈が誤る可能性があります。
    丁寧に読み返し、誤字脱字がないようにしましょう。

葬儀方法の付言事項を記載する理由

葬儀は、近年では生前葬も増えていますが、依然として死後に行われるのが主流です。
宗教観や価値観によって、葬儀の形式は大きく異なります。

身内だけの葬儀を希望する方もいれば、散骨を希望する方もいらっしゃいます。
葬儀の方法を巡って、親族間でトラブルになるケースも少なくありません。

生前から家族に希望を伝えておくことが望ましいですが、現実味がなく話しづらいと感じる方も多いです。
トラブルを避け、家族が葬儀方法について迷わないように、付言事項として記載しておくことをおすすめします。

葬儀方法について記載することの効力

葬儀の方法について遺言書に記載しても、法的拘束力はありません。
あくまで希望として伝えるものとなります。

しかし、付言事項として記載しておくことで、以下の点が期待できます。

  • ご家族や親族に、自分の葬儀に対する希望を明確に伝えられる
  • 希望の理由も伝えることで、理解と納得を得やすくなる
  • 故人の意思を尊重する形で葬儀を執り行うことができる
  • 葬儀方法を巡って親族間で意見が対立することを防げる

あくまでも希望であるため、必ずしも記載通りに葬儀が行われるとは限りません。
しかし、故人の意思を伝える手段として、付言事項として記載しておくことは有効といえるでしょう。

葬儀方法を付言事項とする場合の注意点

葬儀方法を遺言書の付言事項として記載する場合、希望通りの葬儀を実現するためには、いくつかの点に注意する必要があります。
葬儀方法を付言事項とする場合は、下記の点に注意し、希望が確実に反映されるように準備を進めることが大切です。

1.遺言書の開示タイミング

付言事項は法的拘束力を持たないため、遺言書が葬儀決定前に開示されなければ、希望が反映されない可能性があります。
通常、遺言書はすぐに開封されるわけではないため、以下の対策を講じておくことが重要です。

  • 遺言書の保管場所を明確にする
  • 死亡直後に遺言書を開示してほしい旨を家族に伝えておく

2.エンディングノートの活用

遺言書に加え、エンディングノートに葬儀方法に関する希望を記載しておくことも有効です。
エンディングノートは、法的拘束力はありませんが、自身の考えを整理し、家族に伝えるツールとして役立ちます。

3.家族との事前話し合い

最も重要なのは、生前から家族と葬儀について話し合い、希望を共有しておくことです。
遺言書やエンディングノートは、あくまでも意思表明の手段であり、家族の理解と協力がなければ、希望通りの葬儀を実現することは難しいでしょう。

付言事項の具体例

付言事項は法律文書や契約書における重要な要素の一つです。
以下では、その具体的な例について解説します。

主たる介護者の長男の嫁に遺贈する場合

法定相続人ではない長男の嫁に対して、遺贈する場合の具体例です。

長年、私の介護に献身的に尽くしてくれた長男の嫁、○○さんへ、感謝の気持ちを伝え、その苦労に報いるために、以下の財産を遺贈します。

  • 預貯金○○円
  • 自宅の土地建物
  • 貴金属類

○○さんは、私の食事、入浴、排泄などの介護を丁寧に行い、日夜を問わず体調に気を配ってくれました。

家事や育児をしながらの介護は並大抵のことではありません。

他の相続人は不満を持つかもしれませんが、私の遺志を尊重し、遺言の内容を遵守してくれることを希望します。

長男の嫁へ、介護という苦労をかけてしまったことへの感謝の気持ちを具体的に伝え、遺言書によって財産を遺贈したい場合、以上の点に留意する必要があります。

事業の後継者として長男に相続する場合

事業の後継者として長男に相続する場合の具体例です。

長男○○は、大学卒業後に家業である農業に従事し、長年に渡りその発展に大きく貢献してきました。

○○は先祖代々の土地で農業経営を継続していく希望があり、私もそれを望んでいます。

農業経営は資金不足が課題であり、全財産を相続させることで事業継続を支援する必要があります。

上記のように記載し、他の相続人への理解を求めることが大切です。

全財産を長男に相続させるという決断は、他の相続人にとって不満を生む可能性が高いです。
農業経営の難しさを理解してもらうことは、その不満を解消し、円満な相続を実現するために重要な役割を果たします。

埋葬の場所を指定する場合

埋葬の場所を指定する場合の具体例です。

私は、没後、○○県○○市○○町○丁目○番○号にある○○寺に納骨されることを希望します。

葬儀・埋葬・法事、葬儀、埋葬、法事については、○○寺の○○僧侶に依頼してあります。

従って、葬儀・埋葬・法事に関する一切の事柄は、○○僧侶の指示に従ってください。

私は、家族がこれからも仲良く暮らすことを願っています。

互いに支え合い、助け合い、幸せな人生を送ってください。

法定相続分によらない相続をさせる場合

法定相続分によらない相続をさせる場の具体例です。

妻の○○には、住宅の土地と建物を相続させます。

この土地と建物だけで法定相続分を超えると思いますが、子供たちは母親に対して遺留分を請求しないこと。いずれは3人のものになるのです。

長女の○○には、多くの現金を相続させます。

これは、私の病気のために介護の苦労までさせてしまったことへの感謝の気持ちです。不満もあるでしょうが、理解してください。

長男・次男には、それぞれ○○を相続させます。

私は父親として、子供たちに可能な限りの支援を提供したつもりです。

しかし、長女の介護負担を考慮に入れ、公平性を保つように配慮しました。

上記の遺志を確実に実行するために、正式な遺言書を作成します。

私の死後も、家族が仲良く暮らしていくことを願っています。

遺言執行者を定めた場合

遺言執行者を定めた場合の具体例です。

私の亡き後の財産については、一部を○○○○に遺贈寄付することといたしました。

これは、私の長年の思いであり、皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

また、相続手続きがスムーズに進むよう、遺言執行を○○弁護士に依頼いたしました。

子供たちは全員県外で自分たちの家庭を築いており、妻には相続に関する手続きが大きな負担となることを懸念しています。

○○弁護士とは旧知の仲であり、私の遺志もよく理解しておりますので、安心して任せてください。

遺言執行者とは、遺言の内容を具現化するために、相続人を代表して行動する権限を持つ人のことを指します。

障害者施設に遺贈寄付する場合

障害者施設に遺贈寄付する場合の具体例です。

長男様が入所されている社会福祉法人○○○○への遺贈寄付させていただきたく存じます。

知的障害を持つ長男様への深い愛情と、社会福祉法人○○○○への信頼が伝わってきます。

施設で寄付を活用していただけたら幸いです。

社会福祉法人○○○○のさらなるご発展を願っています。

生前贈与をしていた場合

長男に生前贈与をしていたので、配分を少なくした場合の具体例です。

私は、長男が自宅を購入した際に住宅資金として○○○万円を贈与していました。

そのため、今回の相続では、生前贈与を考慮して財産を分与しました。

また、遺贈寄付について以前から支援しているNPO法人○○○○に行うこととしました。

以上の財産分与と遺贈寄付は、私の熟慮のうえでの決定です。

皆様には、気持ちよく受け取っていただければ幸いです。

遺留分減殺請求権を行使しないでほしい場合

遺留分減殺請求権を行使しないでほしい場合の具体例です。

私は、姪の○○に身の回りの世話をお願いし、大変感謝しております。

子供たちが遠くで生活しているため、近くにいる○○に頼ってしまいました。

○○も本当の親のように、とても親切にしてくれました。

遺言者が現在の生活を送ることができていたのは、○○のおかげといっても過言ではありません。

以上の感謝の気持ちから、私は、私の全財産を○○に遺贈します。

私は、法定相続人である○○と○○に対し、遺留分減殺請求権を行使しないことを強く希望します。

上記の通り、私は○○に大変お世話になっており、全財産を遺贈することは私の当然の義務と考えております。

また、法定相続人である○○と○○は、それぞれ安定した生活を送っており、経済的な援助を必要としていません。

私の気持ちを理解し、誰も争わず、遺留分減殺請求権の行使や遺言者の財産の分配等を請求しないでください。

付言事項を書くときの注意点

付言事項は、遺言書に付記する自由な文書です。
遺言書の解釈に役立つ情報を記載したり、遺言執行者や相続人に伝えたいメッセージを残したりすることが可能です。

付言事項を書くときは、以下の2つの注意点があります。

特定の相続人に対するネガティブな内容は避ける

付言事項は、遺言執行者や相続人が遺言書を解釈する際に参考にするものです。
特定の相続人に対するネガティブな内容を記載すると、言書の解釈を困難にし、相続人間の争いの原因になる可能性があります。

付言事項が多くなりすぎないよう注意

付言事項は、遺言書の一部です。
遺言書は、遺言執行者や相続人が遺言の内容を理解するために重要なものです。

付言事項が長すぎると、遺言書全体の理解を妨げる可能性があります。
これらの注意点を踏まえて、付言事項を書く際には、遺言書の解釈に役立つ情報を簡潔に記載するようにしましょう。

遺言書の付言事項についてのまとめ

ここまで遺言書の付言事項についてお伝えしてきました
遺言書の付言事項の要点をまとめると以下の通りです。

  • 遺言書の付言事項は、法的拘束力を持たないものの、遺言者の想いを伝える大切な役割を果たす。
  • 遺言書に付言事項を記載するメリットは、遺言者の想いを伝えることができることや相続トラブルを防げることが挙げられる。
  • 付言事項を書くときの注意点は①特定の相続人に対するネガティブな内容は避ける②付言事項が多くなりすぎないよう注意することが重要。

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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