相続税の手続きは専門的で複雑なため「誰に相談すればいいのか分からない」と迷う方も多いのではないでしょうか?相続税には申告期限があるうえ、財産の評価や特例の適用など、判断を誤ると余分な税金を支払うことにもなりかねません。
本記事では相続税の相談は誰にするのがよいのかについて以下の点を中心にご紹介します。
- 相続税とは
- 相続の相談ができる場所
- 相続税について税理士に相談した方がよいケース
相続税の相談は誰にするのがよいのかについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。
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相続税とは?

相続税とは、亡くなった方から財産を引き継いだ際に、その財産の一部に課される税金のことを指します。財産を受け取った相続人が納める税であり、現金や不動産、有価証券などが対象になります。
この税金は、富の集中を防ぎ、社会全体に資産を循環させるための再分配機能も担っています。特に多くの財産を受け継いだ場合には税額が高くなる仕組みになっており、経済的な格差の固定化を抑える目的もあります。
ただし、すべての相続に対して税金がかかるわけではありません。相続した財産から債務や葬儀費用などを差し引いた後の金額が、一定の基準額(基礎控除額)を超えた場合にのみ課税されます。そのため、基礎控除内に収まる相続であれば、相続税の申告や納税は不要です。
悩み別:相続の相談ができる場所一覧

相続に関する悩みは内容によって相談すべき場所が異なります。例えば、基本的な情報を知りたいだけであれば市役所や税務署でも十分ですが、具体的なトラブルや手続きの代行を希望する場合は、弁護士や税理士などの専門家に依頼する必要があります。
相続の内容ごとに適した相談先は以下のとおりです。
相続全般の基本的な情報は「市役所」へ
相続に関する大まかな流れや必要書類について知りたい場合は、市役所の「おくやみ窓口」などが最初の相談先として適しています。ただし、個別具体的なアドバイスには対応していないため、詳細な相談は専門家を紹介されるケースが一般的です。
相続税の仕組みについては「税務署」が担当
税務署では、相続税の基礎控除や申告書の作成方法など、税制度に関する一般的な案内をしてくれます。一方で「自分の場合は税金がいくらかかるか」などの個別相談には限界があるため、詳細な相談は税理士に相談するのがおすすめです。
相続トラブルは「弁護士」に相談を
遺産分割や遺留分の請求、遺言書の真偽など、争いが発生しているケースでは、法律の専門家である弁護士が適切です。弁護士は交渉や裁判を含むすべての法的手続きに対応できます。
相続放棄は「弁護士」または「司法書士」
相続放棄を検討している場合、弁護士・司法書士どちらでも相談・手続きの代行が可能です。
トラブルが予想される場合は弁護士を、手続きだけ依頼したい場合は司法書士が向いています。
相続人や財産の調査は「専門士業」に依頼を
戸籍収集による相続人の確定や、不動産・預貯金などの財産調査は、弁護士・司法書士・税理士・行政書士が対応可能です。調査と併せて行いたい手続きによって、どの専門家に依頼するかを決めましょう。
相続税の申告・節税対策は「税理士」へ
相続税の申告書の作成、税額の計算、控除や特例の適用判断といった内容は、税務の専門家である税理士に相談するのが確実です。節税に関するアドバイスも受けられます。
不動産の相続登記は「司法書士」に任せる
不動産の名義変更(相続登記)は、登記の専門家である司法書士の得意分野です。複雑な書類の作成や法務局への申請もすべて代行してもらえます。
遺産分割協議書の作成は状況に応じて相談先を選ぶ
遺産分割協議書の作成は、弁護士・税理士・司法書士・行政書士のいずれも対応可能です。
争いがあるなら弁護士、相続税申告も必要なら税理士、不動産も含まれるなら司法書士、書面作成だけでよいなら行政書士が適しています。
相続税について税理士に相談した方がよいケース

相続税に関しては、内容が複雑で判断が難しい場面も多いため、専門知識をもつ税理士に相談することで安心して手続きを進めることができます。ここでは、税理士に相談したほうがよい代表的な3つのケースをご紹介します。
相続税の具体的な金額を把握したいとき
「自分が受け取る財産に、実際どれほどの相続税がかかるのか知りたい」と思ったときは、税理士に相談するのがおすすめです。相続税の計算には、不動産評価、債務控除、各種特例の適用など、専門的な知識が必要となり、税務署では一般的な手続きの案内までしか対応してもらえないケースがほとんどです。
自分で計算しようとしても、評価方法の誤りや特例の見落としなどにより、後から修正や追加対応が必要になることもあります。申告期限に間に合わないと、延滞税や加算税といったペナルティが課される可能性もあるため、早めの相談が肝心です。
節税対策を行いたいとき
相続税の負担を少しでも減らしたいと考えている場合も、税理士に相談するのが効果的です。節税の方法は状況ごとに異なり、適切な控除や特例を正しく活用するには専門的な知識と経験が必要です。
税理士はこれまでの事例や法令を踏まえ、依頼者の事情にあわせた節税プランを立ててくれます。節税の可能性を広げたい場合には、一度相談してみるとよいでしょう。
贈与のタイミングや方法に迷っているとき
生前贈与を活用して相続税の負担を軽くしたいと考える方も多いですが、贈与には贈与税が発生する場合もあるため注意が必要です。贈与の方法を誤ると、かえって負担が増えてしまうこともあります。
そのため、贈与を検討する段階で税理士に相談し、自分にとって最適な方法をアドバイスしてもらうことをおすすめします。特に「暦年課税」や「相続時精算課税制度」などを利用した場合の注意点も含めて、具体的に説明してもらえます。
相続税について税務署に相談しが方がよいケース

相続税について相談したいとき、税理士に依頼するのが理想ですが、費用の問題や相談内容によっては、まずは税務署に問い合わせるという選択肢もあります。税務署では無料で基本的な説明を受けられるため、以下のようなケースに該当する場合は、税務署への相談を検討するとよいでしょう。
申告書の記入方法や土地評価の基礎を確認したいとき
相続税の申告書をどう記入すればよいか、また土地の評価はどのように進めるべきかなど、手続きの概要や記載ルールについて知りたい場合には、税務署が役立ちます。評価そのものや実務を代行してもらうことはできませんが、国税庁の資料をもとに、事務的な疑問点には丁寧に応じてくれます。
自分で申告手続きを進める予定があるとき
すでに必要な情報をある程度集めており、自分で申告を進めようと考えている場合は、税務署に確認を取ることで手続きの不備を防ぐことができます。
とはいえ、計算ミスや書類の不備が発覚すると、追加課税などのリスクもあるため、慎重に進めましょう。専門的な判断が必要な場面では、税理士に一度目を通してもらうと安心です。
すぐに聞きたいことがあるとき
税務署は電話相談や窓口での対応を行っており、気になる点を手軽に質問できるのも魅力のひとつです。
対面での相談を希望する場合は、予約をしておくとスムーズに案内してもらえます。初歩的な疑問を解消したいときや、制度の概要を知りたいときに有効な相談先です。
税務署はあくまで基本的な情報提供が中心となるため、より踏み込んだアドバイスや実務対応が必要な場合には、税理士への相談もあわせて検討するとよいでしょう。
相続税の相談は誰にするのがよいのかについてのよくある質問

相続税の相談は誰にするのがよいのかについてのよくある質問は以下のとおりです。
税務署に相談に行くデメリットは?
税務署に相談へ行くこと自体に、基本的に大きなリスクやデメリットはありません。相談は匿名で行える場合も多く、税務署に足を運んだからといって、直ちに調査や問い合わせを受けるようなことはほとんどありません。そのため、「相談に行く=監視対象になる」といった心配は不要です。
ただし、税務署で受けられるサポートには限界がある点は知っておくべきでしょう。税務署の対応はあくまでも一般的な制度の説明や手続きの流れなど、いわゆる「基本情報の提供」にとどまることが多く、個別の状況に応じた具体的な節税対策や申告内容への助言までは受けにくいのが現実です。
そのため、「自分の相続や所得に合わせたアドバイスがほしい」「節税対策を具体的に相談したい」といった場合は、税理士などの専門家に相談する方が適切です。税務署で得られる情報は全体の方向性を掴む上では役立ちますが、実務的な対応を求める場合は限界があることを理解しておきましょう。
相続税の相談はいくらくらいかかりますか?
税理士への相談は、初回は無料で受け付けているところが多く、相談時間は通常60分〜90分程度が目安となっています。なお、相談のみで継続する場合、2回目以降は30分あたり3,000円〜5,000円程度の費用がかかるケースが一般的です。
相続税の相談は誰にするのがよいのかについてのまとめ

ここまで相続税の相談は誰にするのがよいのかについてお伝えしてきました。相続税の相談は誰にするのがよいのかについての要点をまとめると以下のとおりです。
- 相続税とは、亡くなった方から財産を引き継いだ際に、その財産の一部に課される税金のことを指す
- 相続税の相談ができるところは目的によって異なる場合がある。相続全般の基本的な情報は、市役所へ行くことが推奨されるが、相続の放棄は弁護士または司法書士に相談するのが推奨される
- 相続税について税理士に相談した方がよいケースは、相続税の具体的な金額を把握したいときや節税対策を行いたいときなどが挙げられる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。