不動産の相続税評価額とは?手続きや計算方法について解説

相続税を計算する際、不動産の評価額を正確に算出することはとても重要です。
不動産は預貯金などのように金額が明確ではないため、評価基準に基づいてその価値を計算する必要があります。

本記事では不動産の相続税評価額について以下の点を中心にご紹介します。

  • 不動産の相続税評価額とは
  • 不動産の相続税評価額の減額ができるケースとは
  • 相続した不動産を分けるときの注意

不動産の相続税評価額について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

相続手続きが不安な方へ
相続ナビに相続手続きをお任せください。

必要書類を代行取得
スマホ・PCで登録完了
役所などに行く必要なし

\\今すぐ電話で無料相談//

TEL:050-1720-0544

\\HPで詳しく見る//

不動産の相続税評価額とは

土地や建物などの不動産を相続する場合、相続税が課される可能性があり、その税額を計算するためには「相続税評価額」を知る必要があります
この評価額は、法律で定められた基準に基づき算出される不動産の価値であり、相続税や贈与税の計算の際に使用されます。

ただし、相続した財産の合計額が「基礎控除額」を下回る場合は、相続税が発生せず、申告の義務もありません。
基礎控除額は「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の人数」という計算式で求められるため、相続財産全体を整理したうえで判断することが重要です。

不動産は、現金のように簡単に分割できない財産のため、相続人間での公平な分配を行う際にも相続税評価額を算出することが必要となります。
その評価額をもとに、他の財産と合わせて調整を行うケースが多いです。

関連記事

土地の相続税評価額は、相続財産の評価や相続税の計算において重要な要素です。相続税法に基づいて評価される土地の価値は、遺産分割や相続税の申告に大きな影響を与えます。 そこで、土地の相続税評価額について気になる方も多いのではないでしょうか[…]

不動産の相続税評価額を減額できるケースとは

借地権が設定されている土地の場合

土地に借地権が設定されている場合、その土地の相続税評価額は通常よりも低くなることがあります

借地権とは、他者がその土地を借り、建物を建てたり使用したりする権利のことを指します。
この権利が設定されていることで、土地所有者が自由にその土地を使うことが制約されるため、評価額が下がる仕組みです。

借地権がある土地は、所有者が直接利用する自由度が低いため、相続税の計算において評価額が抑えられるケースが多く見られます。
そのため、相続税負担を検討する際に、この特性を把握しておくことが重要です。

貸家建付地の場合

貸家建付地とは、他者に貸すことを目的とした土地で、賃貸用の建物(アパートや一戸建て、テナントビルなど)が建てられている土地を指します
このような土地は、自由に売却したり、更地にするなどの利用が制限されたりするため、相続税の評価額が自用地よりも低くなる特徴があります。

貸家建付地の相続税評価額は、以下の計算式を用いて算出されます。

「自用地の価額 − (自用地の価額 × 借地権割合 × 借家権割合 × 賃貸割合)」

それぞれの用語は次のように定義されます。

  • 借地権割合:地域ごとに異なり、土地の利用に制限を与える割合
  • 借家権割合:賃貸借契約に基づく借家人の権利が評価に影響する割合で、これも地域や制度によって異なる
  • 賃貸割合:賃貸されている部分の専有面積が全体の専有面積に占める割合

計算方法は「賃貸中の部屋の専有面積の合計 ÷ 建物全体の専有面積の合計」となります。
借地権割合や借家権割合は、国税庁が提供する路線価図や評価倍率表から確認できます。

貸家建付地は賃貸物件の運営状況や地域の条件によって評価額が変わるため、正確な計算を行うにはこれらの情報をしっかりと確認する必要があります。
この仕組みにより、貸家建付地は相続税の負担が軽減される場合が多くなります。

広大な土地である場合

広い土地を相続する際には、一定の条件を満たすことで相続税評価額を抑えることが可能です。
このような条件を満たす土地は「地積規模の大きな宅地」と呼ばれ、評価額の軽減が適用される特例があります

以下の基準をクリアしているか確認することがポイントです。

地積規模の大きな宅地の条件

土地が「三大都市圏」内にある場合、500㎡以上の広さが条件となります。
一方、それ以外の地域では、1,000㎡以上であることが必要です

三大都市圏は以下の地域を指します。

  • 首都圏整備法に基づく既成市街地および近郊整備地帯
  • 近畿圏整備法に基づく既成都市区域および近郊整備区域
  • 中部圏開発整備法に基づく都市整備区域

適用対象外となるケース

地積が条件を満たしていても、以下に該当する土地は対象外となります。

  • 市街化調整区域や工業専用地域と指定されている土地
  • 容積率が400%(東京都特別区では300%)以上の地域にある土地

これらの規定により、広大な土地でもその特性や立地によって評価が異なる場合があります。
適用対象かどうかを判断する際は、土地の所在地や用途地域を詳しく確認し、条件を正確に把握することが重要です。

この特例を適切に活用することで、相続税の負担を軽減できる可能性があります。

土地の条件がよくない場合

相続する土地の形状や特徴によっては、相続税評価額が低くなる可能性があります。
土地の条件が一般的に「使い勝手が悪い」とされる場合、その評価額を補正して低く見積もることが認められる場合があるのです。

以下のような特徴を持つ土地は、相続税評価額が下がる可能性があります。

  • 不整形な土地:形状がいびつで整形されていない土地
  • 間口が狭い土地:道路に面する部分が狭く、活用が制限される土地
  • 奥行きが不均一な土地:奥行きが極端に短い、または長すぎる土地

相続税評価額を適切に計算するためには、その土地の特性を正確に把握し、補正が適用される条件に該当するかを確認することが大切です。

相続した不動産を分けるときの注意

相続した不動産を分割する際には、土地と建物の相続税評価額を正確に算出することが大切です
不動産の評価額を計算する方法は、土地と建物で異なるため、それぞれの特性に応じた計算方法を理解しておく必要があります。

【土地の評価額の計算方法】
土地の評価額は主に「路線価方式」と「倍率方式」の2つの方法で求められます。

  • 路線価方式
    路線価方式では、国税庁が指定する路線価を基準に土地の評価額を算出します。
    計算式は
    「路線価 × 土地面積」で求められます。例えば、路線価が1㎡あたり5万円で、土地の面積が100㎡の場合、評価額は500万円です。
    路線価が設定されている土地については、国税庁の路線価図を活用して確認が可能です。
  • 倍率方式
    路線価が設定されていない土地については、固定資産税評価額に倍率をかけて評価額を計算します。
    この場合、
    「固定資産税評価額 × 倍率」が計算式となります。たとえば、固定資産税評価額が1,000万円で倍率が1.2の場合、評価額は1,200万円となります。
    倍率の情報は、国税庁の評価倍率表で確認することができます。

【建物の評価額の計算方法】
建物の評価額は、固定資産税評価額をそのまま相続税評価額として扱います。
固定資産税評価額は、市町村から送付される固定資産税課税明細書に記載されています。

書類を紛失すると再発行が難しいため、しっかり保管しておきましょう。

不動産を分ける際の留意点には、以下のようなことがあります。

  • 不動産は物理的に分割できないため、評価額を基に相続人間で公平に分割することが重要
  • 評価額の算出方法を正しく理解しないと、遺産分割協議がスムーズに進まない場合がある
  • 評価額に基づいて、現物分割や代償分割など、最適な分割方法を選ぶことが求められる

正確な評価額を把握することで、相続人間の合意形成がスムーズになり、不動産の分割トラブルを未然に防ぐことが可能です。

関連記事

相続は、人生における大きな出来事の一つです。 しかし、同時に、相続税という問題も避けて通れません。特に、不動産を相続する場合、その評価額によって相続税額が大きく左右されます。 「相続税の評価額はどのように計算されるのか?」「評価額を[…]

不動産の相続税評価額についてよくある質問

相続税の不動産の評価額はどうやって調べますか?

  • 固定資産税課税明細書を確認する
    最も簡単な方法は、固定資産税課税明細書を確認することです。
    この書類は、毎年4月ごろに固定資産税・都市計画税の納税通知書とともに所有者に送付されるもので、不動産ごとの固定資産税評価額が記載されています。相続した不動産の評価額を調べる際は、故人の自宅を整理し、この課税明細書が保管されていないか探してみると良いでしょう。
  • 固定資産評価証明書を取得する
    固定資産税課税明細書が見つからない場合は、固定資産評価証明書を自治体の窓口で発行してもらう方法があります。
    この証明書には、不動産の固定資産税評価額が記載されており、不動産の所在地を管轄する市区町村役場や、東京23区の場合は都税事務所で申請が可能です。証明書を取得する際必要なものは故人の死亡が記載された戸籍謄本、相続人であることを証明する戸籍謄本です。
    最新の評価額を確認するため、過去の明細書が見つかった場合でも、証明書を取得して最新の情報を確認することをおすすめします。
  • 名寄帳(固定資産課税台帳)を確認する
    名寄帳を利用すれば、故人が所有していた不動産を一覧で確認することができます。
    この帳簿は土地や建物の情報を所有者ごとに整理したもので、市区町村役場や都税事務所で発行してもらえます。名寄帳を取得することで、故人が複数の不動産を所有していた場合でも、一括で確認することが可能です。

これらの方法を活用することで、不動産の固定資産税評価額を正確に把握することができ、相続税やその他の手続きをスムーズに進めることができます。
必要に応じて、専門家に相談するのも一つの手段です。

不動産相続の相続税評価額はいくらですか?

不動産の相続税評価額は、通常、実際の市場取引価格(実勢価格)の約8割程度を目安に算出されます
この評価額は、相続税の計算基準となるため、相続人同士で不動産の分配方法を決める際にも大きな影響を与えます。

特に、不動産を取得したいと考える相続人がいる場合、その相続人にとっては評価額が低いほど税負担が軽減されるため、相続税評価額を基準に計算したいと主張することが多いです。

一方で、実勢価格との差が大きい場合には、他の相続人が不公平だと感じることもあるため、話し合いが必要になる場合があります。

相続税評価額を調べるには、土地の場合は路線価や倍率方式で、建物の場合は固定資産税評価額を基に算出されます。
この評価額は、相続税だけでなく、相続財産の分割や遺産分割協議にも影響を及ぼすため、事前に正確な額を把握しておくことが重要です。

相続税評価額と固定資産税評価額の計算方法は?

一般的に、固定資産税評価額は市場価値(時価)の約70%、相続税評価額は市場価値の約80%を目安に算出されます。

不動産の評価額はどうやって計算するのですか?

土地の評価額は、基本的に「路線価 × 地積(㎡)」で計算されます。
ただし、道路の条件や土地の形状などに応じて、路線価に特定の補正率を適用する場合があります。

この補正率は、土地が属する地域の利用状況を考慮した「地区区分」によって異なります。
地区区分は、国税局が地域ごとの土地の特性に基づいて定めたもので、以下の7種類に分類されています。

  • ビル街地区
  • 高度商業地区
  • 繁華街地区
  • 普通商業・併用住宅地区
  • 普通住宅地区
  • 中小工場地区
  • 大工場地区

これらの区分は、路線価図で路線価を囲む図形として示されています。

関連記事

相続手続きにおいて、土地の評価額を正確に把握することは非常に重要です。 評価額は、相続税の計算基礎となるだけでなく、将来の売却計画や相続人間での財産分割にも影響を及ぼします。 この記事では、相続に伴う土地の評価額の調べ方について以下[…]

不動産の相続税評価額についてのまとめ

ここまで不動産の相続税評価額についてお伝えしてきました。
不動産の相続税評価額の要点をまとめると以下の通りです。

  • 相続税評価額とは、法律で定められた基準に基づき算出される不動産の価値であり、相続税や贈与税の計算の際に使用される
  • 不動産の相続税評価額は、借地権が設定されている土地の場合であったり貸家建付地の場合に減額の対象となる
  • 相続した不動産を分割する際には、土地と建物の相続税評価額を正確に算出することが大切

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

相続手続きが不安な方へ
相続ナビに相続手続きをお任せください。

\\今すぐ電話で無料相談//

TEL:050-1720-0544

\\HPで詳しく見る//